2018年03月23日

ふぉ〜ゆ〜つ〜み〜 

ちょっと前までやっていた尾山台の北口商店街のホームページ。愛称を「ふぉ〜ゆ〜」といいます。なのでふぉ〜ゆ〜尾山台と検索すると出てきます。
最初聞いたとき、え〜っ「ふぉ〜ゆ〜」?あまりにも昭和。しかもひらがなってドウナノ?って思ってました。それが、それがですよ、一緒にやってるwebデザイナーに「ふぉ〜ゆ〜」っていうグループがジャニーズにいることを知ったんです。2ポイントアップ。でも、ジャニーズにしても、あまりにもベタ。いっそ「お客さまは神様です」ってしちゃえば、なんて考えてたら、「ふぉ〜ゆ〜」っていうのは四人組で、四人とも名前にゆうの字が入ってるから「ふぉ〜ゆ〜」なんですって。四人のゆうちゃんだったとは…ダジャレだ。ふぉは誰にかかってるの?貴女なのか自分たちなのかわけわからない。まぁジャニーズっぽいといえばぽい。
尾山台の商店街の人にジャニふぉを教えた時、彼らのことは全く知らなかったんですが喜んでました。
それが1年前。
で、今年の1月。新しいお仕事貰ったら、なんと主役が「ふぉ〜ゆ〜」福田悠太さん!いきなり50ポイントアップ。人間そんなもんです。撮影の時に福田さんに尾山台のこと話したら、街のことは知らなくて驚いてました。ベタベタなお客さん目線の名前と四人のゆうちゃんじゃ成り立ちが違いますが、よくもまああ同じひらがなでニョロニョロも一緒になったもんです。

諸事情でこの写真(DAY ZEROで検索すると画像が出てきます)
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ひょんな偶然を楽しんでいた2月、今度は「ふぉ〜ゆ〜」メンバー辰巳雄大さん主役のお仕事が来ました。
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ふぉ〜ゆ〜のつ〜ゆ〜が、み〜に。
…ふぉだか、つ〜だか誰に喋ってんだかわけわかんなくなってます。とりあえずつ〜ゆ〜なんで、もうつ〜ゆ〜でふぉ〜ゆ〜のコンプリート目指します。あとふぉ〜ゆ〜でふぉ〜ゆ〜ロケもお願いします。ふ〜やれやれ…。いい忘れました。ふぉ〜ゆ〜お芝居かなりやります。
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2018年03月21日

隣のトルコ人

ドシン、ドシン!最初は地震かと思ったくらいだ。建物が壊れそうなくらいの…震度4くらいの揺れが来る。事務所は二階なんだが、本棚もMACも揺れる。地震は12時きっかりに終わり、13時ちょうどにまた始まる。事務所の隣家の解体工事が先週から続いているのだ。

昨日の15時頃、ゆるやかにピンポンが鳴った。「ピ〜ンポ〜ン」
チャイムは押し方でかなり違う。
玄関開けると、あわてた感じのヘルメットかぶったアラブ人?
「ミズ、ミズ、ミズ…だしてみて。ミズ、ミズでるか〜どうかぁ〜」
なんだ?
もしやと思って彼を押しのけ、外に出て下を覗く。むむっ。隣との境に水たまりがかなり出来ていて、近くにユンボが首を上げた状態でとまっているじゃないか。むむむっ。
急いで戻って蛇口をひねると…案の定出ない。くっと彼を見上げた。
「ミズ出ない?…出ない…わかった15分…15分…すみません」あとずさりする彼に
「ウエア〜ユ〜ケムフロム〜?」
「はぁ?日本語ダイジョブ」
「どこの国の人?」
「トルコ、トルコ…15分…15分…」そう言うと、彼はあわてて階段を駆け下りていった。

15分経った。出ない

「どのくらいかかるか聞いてくださいよ〜トイレ行きたいし〜」
事務所のSが言う。で、隣をのぞくと、先ほどの彼はいなくて残されたトルコ人が二人いた。ユンボに乗ってた運転手ともうひとり。トルコ人グループの解体業者なのだ。ユンボがこちらを見上げていたので、「どのくらいかかるの〜?」と聞くと「ダイジョブ、ダイジョブ…すぐすぐ…ダイジョブ」言い方が怪しい…Sにピーコックにでも行ったほうがいいかもと言い、下に降りた。現場に行くと水は増えてはいない。これ以上の浸水はなさそうだ。隣にいたユンボがさかんに「ダイジョブ、ダイジョブ」と言うので「どのくらい?」と聞いたら「5分」と即答。…怪しいな…どこ壊れたの?と聞いたら、水道管の壊れた部品を見せてくれて、その部品を最初に来たリーダーが車でホームセンターに買いに行ったことがわかった。歩いてすぐ近所に大きな金物屋があるよ、ダメ元で壊れた部品持ってそこに行ってみたら?とすすめたけど、ユンボはリーダーより日本語が通じないので一緒に行くことにする。

「いとこいとこ」「買いに行った人?」「そう…いとこいとこ」
リーダーはいとこらしい。いとこもユンボも30代半ばかな。
「どこに住んでるの?」「カワグチ」「みんなで?」「そうそう」
自分の知ってるトルコをとりあえず右上がりでなんとなく言ってみた
「イスタンブール?」
「そ〜う!アニキスゴイねぇ詳しいねぇ」凄くはないし詳しくもないし…アニキじゃないし…
「日本にきてどのくらい?」「ン〜5年…アニキ〜」
「5年でそれかぁ?家族は?」「トルコ」
「日本どう?地震怖くない?」「アンゼ〜ン日本すごくいい」
「安全かなぁ…あっテロとか?」「…そ〜う」
そうこうするうちに金物屋に着いたけどお目当てのものは無かった。
長靴が泥だらけだったのでユンボは遠慮して店に入らなかった。

事務所に戻って、よくて1時間だなと思ってたら10分くらいして水が出るようになった。下のパン屋、寿司屋、美容院の三軒がたまたまお休みだったのが良かった。しばらくして今度はピンポンが気持ちよく鳴り「ミズ出た?」とニコニコしながらユンボが来たので「明日も来るの?」と聞いたら休みだった。トルコ人の会社だから、お昼もきっちりしてるし、労働時間なんかもちゃんとしてるのかも。

パソコンに向かい直し、トルコ人 川口 と検索したらクルド人と出た。彼らが難民なのかはわからないけど異国の土地で働くのは大変だ。家ごと無くなるかどうかに比べたら、水道管なんてダイジョブなんだろうな。

写真は数日前の夜
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2018年01月11日

成人式は15日

2018年があけました。
みなさま本年もよろしくお願いいたします。
フラダンスの犬…ただのダジャレです。
マルシーに敏感な方、個人的なオマージュと見てお許しください。
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さて、
1日は元旦です。陸王で盛り上がったニューイヤー駅伝がありました。2日と3日は母校東洋大も頑張った箱根駅伝があって、ここまで三が日。4日が仕事はじめ、7日が七草ときて8日は成人の日でした。一日一日の役割が決まっています。ですが、この成人の日は日にちが決まっていません。今年は8日ですよと言われてもピンとこないんです。去年は1月9日だったし…。
この年ごとに違う記念日になるのは、2000年から始まったハッピーマンデー制度の祝日三連休化によるものです。1999年までは御存知のように15日でした。そもそもなぜ15日かというと、この日が小正月であり、かつて元服の儀が小正月に行われていたからなんです。三連休化だけが大事なら、もういつでもいい事になり、1月に三連休がある以上の意味はなくなってしまいます。
ン十年前のこの日は北区十条の下宿にいて式には出ませんでした。愛知の実家にいれば出たかもしれませんが、大学で東京に出てきて、正月休みが終わり実家から戻ったばかりでした。浪人でしたの大学の友人とも1年ズレてたし、それと成人式は住んでる区に出席するので土地に縁がありませんでした。まぁ面倒くさかったことと「そんなもんは〜」とブッテもいたんでしょう。
部屋にいるとお向かいに住んでいる大家さんが
「イチカワさ〜ん、あなた今日成人式でしょ。出なかったの? そういうの出なきゃだめよ。ハイッ町内でアルバムがでたから使って」とアルバムを二冊持ってきてくれました。テレくさくて嬉しかったです。
ン十年前の15日です。出ても出なくても15日なんです。
ついでに、体育の日も昔は決まっていて10月10日でした。これも同じく毎年きままに三連休がかかり、去年は10月9日、今年は10月8日です。なぜ、10日なのか?これはハッキリしています。1964年の東京オリンピックの開会式が10月10日だったから。記念日なんです。体育の日の度に東京オリンピックを思いだすってステキじゃないですか。それが8日だの9日だのってあいまいでちっともクールじゃないですわ。
この10月10日は祖父の命日でもあり、法事が体育の日と重なっていました。子供心に、なんとなく休みがとられちゃうような気がして、ちょっと嫌でした。それもこれも決まった日だからこそ。
経済対策に情緒や歴史が負けた格好です。休みがあればそれでいいのか!声を大にしました。
記念日の記憶を日にちと共に大切にしたいですね。


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2017年11月02日

笑うお葬式で泣く

フェイスブックを始めた頃のこと。どこで嗅ぎ付けたのか不思議なんですが、メールも住所も電話番号も全く知らないのに、フェイスブックから知り合いではないですか?と聞かれました。
そりゃあ知ってますとも。その人はアメリカ在住の野沢直子さんでした。それから…娘の真珠ちゃんがファイターになったことや近況がわかるようになり、先日、本を書いたことを知りました。野沢さんの家族の話です。
野沢さんとは、彼女が貧乏な環境からお金持ちの生活に変わっていった頃、テアトル・エコーの養成所で知り合いました。一発屋のお父さんが失敗する度に貧乏になり、そのお父さんがいなくなって暮らせなくなり、叔父である野沢那智さんの劇団薔薇座に、祖母、母、弟と親子四人で間借りしていたそうです。「本当にお母さん、袋はりの内職とかしてたんだよ〜」とか冗談っぽく言ってました。出会った頃は、一発当てたお父さんが戻り、キャデラックが2台もある杉並の豪邸に住んでいたんですが、貧乏時代が長いから鰻の上とか絶対頼めないんだよと言ってたことを思いだします。
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養成所の頃の思い出。彼女が入った時は18歳。いつも底抜けにゲラゲラで、時に涙でビジャビジャで、太ももは橋本聖子でした。
「夏の夜の夢」の公演の時。なぜか彼女がヘレナでオレがデメトリアス。最後のシーンは舞台上手で抱き合ったまま寝てしまい、朝日で目覚めて恋人同士になって起きるという演出でした。ところがある日の事、いつもは床でくっついているのに、その時は腕を妙に突っぱっているんです。30cmくらい空間ができてたかも。どうしたのかなと思ったら、客席に大事な人が座ってました。
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「半変化束恋道中」というお芝居では主役。お束という未熟でうまく化けられない若い狐が人間に恋するお話で、これが見事に彼女にはまりました。彼女のために書かれた本のようでした。勘が良く、感受性豊かでオープン。もしNYで猿をやらずに俳優をやっていてもかなりの女優さんになっていたことは間違いないです。そういえば片岡孝夫(仁左衛門)が好きだったな。そんな事も思いだします。

当時、本をあんまり読まないと言ってたので、読みやすくて泣ける本を貸したことがありました。感想を聞くと「オウオウオウって声あげて泣いちゃったよ〜」と言って笑ってた。そんな反応が楽しかったです。お笑い好きと知ってたので藤本義一氏の「鬼の詩」を貸したこともありました。いま考えると釈迦に説法でかなりの節穴。まさか文才がこんなにあるとは…。ものごとを論理的に構築して文章にすることと最もかけ離れていて、感性だけの人だと思っていましたが違ってました。どちらも備わっていたんです。それが猿とパンクのオブラートでよく見えていなかった。そして隠れていた爪はしっかり伸びていました。
「笑うお葬式」は家族愛に満ちています。破天荒な父親と笑顔を絶やさない母親…そして…ちょっと彼女の見方が変わる一冊。ぜひ!
野沢直子さんのブログのタイトルは“小説家への道”。
なんでこんなタイトルなのかずっと不思議だったけど、すべての道は小説家へ続いていたことがやっとわかりました。
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2017年10月24日

幌車を追っかけて能登へ その2

劇場まわって挨拶しながら仲代さんの楽屋へいくと、ちょうどおっ母用カツラをつけていたところなので、思わず笑ってしまいました。パンフの内容をほめていただき、少し安心して楽屋裏通りを歩いていると、制作のYさんがススっと近づいてきて誤植の囁き。うっ浮かれてた気分にサァーっと水が流れて静かに現実に戻されます……申し訳ない。当該の役者さんに謝って、もう一度素読みすると自分でもひとつおかしなとこを見つけました。どれも小さなとこなんですが、発見できなかったことが悔やまれる。やはりどこかにある、なにかある。パンフは稽古場写真を舞台写真に差し替えてもう一度作るので、“直せる”というゆるみがどこかにあるのかもしれない。猛省。
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「マクベス」の初日の時でした。誤植が見つかり、それが黒地のところでマジックで塗りつぶせばわからなくなる箇所だったので、終演後カメラマンの I さんにも手伝ってもらって、マジック片手にシーンとしたロビーでパンフレットの山を崩し崩しもくもくと作業してたら、初日乾杯が終わってました。最後もう一回読む、誰かに見てもらう、という基本を忘れたらダメです。
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ゲネを観ました。2週間くらい前に稽古を観る機会があり、その時かなり出来上がっていたので心配はしてなかったんですが、能登のゲネ史上最高の完成度。いつもはハラハラで明日大丈夫かな?という気持ちにちょっとなるんです。以前に心配な気持ちのまま仲代さんの楽屋前を通ったら、いきなり鏡前から「どお?なんとかなってる?」と呼び止められ、だるまさんがころんだ状態。返答に困り「能登のゲネで完璧なんていままでないですよ、大丈夫です」と答えにもなってないことを言ったこともありました。しかし、そこからが強い。仲代さんは初日のバカ力で200%持ち上げ押し切ってしまい、あまりのゲネとの出来の違いにビックリします。やっぱりお客さんが入る本番の仲代さん別モノだなと感動します…仲代さんの徳俵は、ほかの人の倍はありますね。今回厄介なのは、1場をのぞいて出ずっぱりなのと膨大なセリフの量。全セリフの半分以上はあるでしょう。バリモアより多いかも。ただ、その場は何をするところというのが完全に体の染み付いているので、少々間違えても動じないし、芝居を崩さない強さがあります。ゲネ終わって「今年のゲネは完成度高いですね、一回やってると違いますか?」とお聞きすると「愛子なんだよ」とおっしゃる。愛子とは仲代さんのお母さんのこと。母親と主人公が重なるためにブレないし、セリフも入りやすいようです。
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初日が来ました。初日は客席で観せていただくのですが、ギリギリまで物販ブースに入りパンフレットを売ります。自分の作ったパンフを自ら売るのは無名塾だけ。無名塾のパンフは制作費用もかかっているし、企画構成編集を全てまかせてもらってるからなにかと反応や売り上げが心配になります。もちろん自信もって作ったものですが、売れなくて余ってしまうと申し訳ない。それにお客さんと話ながらパンフを売るのは楽しい。迷ってる人には最後の決め台詞で「これ私が作っているんですよ」というと「じゃあ」と言って買ってくれることも。開演10分前まで粘って客席に戻り観劇。よくお芝居で日数を重ねいって、やっとうまくいった日に「初日が出た」と言いますが、初日にちゃんと初日が出た感じ。もちろん伸びしろはたくさんあるので回を重ねると良くなっていくでしょう。すごくマダマダな時は役者とかに何も言えないけど、かなり仕上がっていると変なもので細かいところが気になりだし、色々と言いたくなってタイミングも考えずについ色々言ってしまった。これも大失敗で反省。で、和倉にきたら総湯。しょっぱい温泉です。
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2017年10月23日

幌車を追っかけて能登へ その1

無名塾公演『肝っ玉おっ母と子供たち』のゲネと初日を観に、陸路で能登演劇堂へ。まず、東京から金沢までは新幹線かがやき。東京駅で祭という駅弁広場で大船軒の鳥めしとお茶を買い、旅のお供は幸田文さんのエッセイ「雀の手帖」。車中で読むのは、こういう短くて洒脱なモノに限ります。しばらくすると自分のまわりを会社関係っぽいの一群がワサワサと囲みました。私服だけどくだけた感じはないので社員旅行ではないと推測。運よく隣に地味で静かな美人が座った。どういうところにお勤めの方だろうか?役所かな?会社だとしても地道なお仕事でしょう。横目でチラチラ見るのはやらしいけど美人の動きは気にはなります。とりあえず幸田さんの雀は背もたれに挟まりました。
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一群は長野で降り、こちらも雀に戻り三つ四つ進めると金沢に着き、サンダーバードに乗り換えました。サンダーバード15号はかなりのロートル。このサンダーバードじゃ平和は守れないでしょうが、平和な田園地帯をひた走るのには向いてます。こんどのお隣は通路を挟んでリッチそうなじいさんと上品なムスメさん。胸元に矢印の万年筆がささってる。仲良し親子の温泉旅行なのかな?と思ってたら、どうも会話が…お互いが敬語…他人行儀です。もしや…そんなどうでもいい事を考えていたらアッちゅう間に和倉温泉駅に着きました。そこから線路の上を走るバスのような一両電車の七尾線に乗り換えて10分、ようやく目的地の能登中島駅。駅から能登演劇堂まではバスがなく、20分歩くかタクシーしかない。こんな不便な劇場はないかも。でもこの辺鄙な場所の劇場をひと月満員にするところに意義があります。タクシー乗り場はないのでタクシーを呼びました。
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車がくる間に能登中島駅の構内を見学。さながら無名塾ポスター展のようです。仕事が終わるとなにかと悔やむタチなので、こういう集中砲火はいたたまれない…恥ずかしさと反省をくぐり抜け、ようやく来たタクシーに乗り込み、幌車が待つ演劇堂に向かいました。ゲネまで1時間を切りましたが、飛行機だと早く着きすぎて居場所に困るのでこのくらいが丁度いいです。演劇堂前で肝っ玉の大看板がお出迎え、次々に登場するポスターをカシャカシャ撮りながら劇場に入りました…つづく
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2017年10月11日

デザインは資料を集めるところから…という言い訳

事務所にはアイデアを考えたりやデザインの参考にしたりする資料が色々あります。一番多いのが演劇チラシのお仕事のための作品資料。翻訳劇の場合で言うと、映画化されている作品はそのDVDや映画パンフ。また、同じ演目のよその劇団のパンフなんかも集められるだけ集めます。バックヤード資料が載っていれば参考になりますし、優れたデザインのものは、なんとか負けないように…。まぁなにかと心配症なんです。
『喝采』の映画パンフとDVD。
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こないだの加藤健一事務所公演の資料として手に入れました。『喝采』はもともと舞台。それをグレース・ケリーとビング・クロスビー主演で、設定を舞台版の俳優ではなくミュージカル歌手にしています。なので若干違いますが、台本読むより映画観た方が頭に入ってきます。なにしろ台本の初っぱなにある舞台装置説明のト書きが大の苦手。舞台装置をイメージしながら台本読める人を尊敬します。
作品関係以外でも、参考になりそうなものを本屋さんなんかで見つけると、いつか使える?きっと使える!いま買わないと無くなっちゃう…と勝手に考え、ついつい手が伸びちゃいます。
ロシアのコスチューム
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1830年〜1850年のわずか20年間。この狭き時代の本誰が買うんでしょうか。調べるとツルゲーネフ、ドストエフスキーやトルストイのが出てきた時代、ロシアがパリから吹いてくるファッション風を吸い込み伝統を吐き出しながら高揚していく時代なんでしょうかね。山高帽子に広がったスカート。オシリがまあるく出っぱったバッスルスタイルが流行る前ですね。ロシアのこの時代のお芝居をやる場合には参考になりそうなんですが…はたして
ベル・エポックの百貨店カタログ
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1900年パリ万博あたり。ベル・エポックとは良き時代という意味らしく、まさに一番パリが繁栄した時代です。この本は買いです。普通に売ってますし内容の充実さが半端ない。無名塾の「おれたちは天使じゃない」公演の時に、出演者のM浦さんが見つけてきたのが稽古場にあり、欲しくなり金魚のフン買いしました。
それから最近のめっけもんがヨーロッパ家具の歴史
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たまに小道具屋さんに行くことがあるんですが、そこでいつもわからないのが西洋家具。どの国のどの時代のものなのかサッパリわからない。ヌーボーとデコはわかりますがそれ以外はまったくわからない。たとえば17世紀のフランスと19世紀のイギリス、どう違っててなに選んだらいいのか?。おそらく家具や調度が違っているはずなのに何を選んでいいのかチンプンカンプンです。小道具屋さんにはざっくり漠然と置いてあるだけ。それがこの本、時代区分も分類もされているし、家具イラストが154枚のペラ。う〜ん、これはいい。ただ舞台美術家でもアンティーク家具屋でもない自分が必要かどうか…まぁ古典な作品のパンフなんかのカットイラストにも使えるし…こうして資料はどんどん増えていきます。
それから、いままで買ったものの中で一番重宝してるのがコレ。
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デザイン本で有名なDOVERの合冊デジタル版。CDROM15枚10万点の画像が入ってます。探すのが大変なんですけど、デザイナーの必需品です。
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2017年09月01日

アートなのにFBにブロックされる

九品仏で降りてすぐ左手に間口一間の小さな古本屋があります。目の前の浄真寺はご老人たちの絶好のスケッチ場所となっていて、晴れた日には広い境内のあちこちにイーゼルが見え隠れします。そんな日は古本屋の店先にスケッチ集や絵画の手ほどき本が当たり前のようにズラッと並ぶのです。やさ男風のイケメン店主は一見引き蘢りに見えますがけっこうぬけめないんです。
「またぁ…じいさんばあさん引っ掛けようとしてるな〜」
「いやいやいや…」
時間に余裕がある時は、汚部屋一歩手前の混沌とした店内をひやかし、店主と取り留めない話をします。持ち込みもけっこうあり、先日も近所のおばあさんの持ち込みに遭遇しました。紙袋にいっぱい古本入れて持ってきてましたが、こりゃ売れないだろうというものばかり。どうするのかなと思っていたら、最近はねぇ〜とかなんとか言って謝りながら小銭を何枚か渡してます。
「赤字じゃないの?」「市場に持っていけばいくらかは…」
やさ男はやさしい男でもあるけど、地元に愛されて楽しそうな感じです…大儲けはできないかな。
本はけっこう入れ替わっていて、月一くらいにのぞくと面白いものがあったりします。
「何か面白いものある?」聞くと、こちらの好みや仕事をわかっているから、ガサゴソしながら「イッピー ガール イッピーがありますよ。」と一冊取り出しました。名前は全く知らなかったけど…
ん…表紙の写真は見た事があるぞ…
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「鰐淵晴子さんじゃない?」「誰だかはわからないけど…昔は入るとすぐ売れて高かったんですよ」
パラパラパラ
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写真集の価値はファーストコンタクトで決まると言っても過言ではない。…いい…すんごくいい。どこがファーストコンタクトかわからないけど…いい。奥付を見る。昭和45年、1970年。なんといまから47年前。これを今やれるのか?さらに印刷でも挑戦しています。何枚ものトレペにヌード画像を刷って重なった効果を計算している。
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またまた各章のテーマが秀逸。鰐淵さんのヌード写真集かと思ったら全く違う、これぞアート。やりたいことを一番きれいな人をモデルにしてやりつくしてます。大切なのはテーマとメッセージ、それからセンスと技術。やられました。撮影はタッド・若松さん。
「買うわ」「そうですかぁ」店主はいつものひやかしかと思ってたら というような顔をしてる。ちょっと値切って連れて帰りました。
じっくり見る、スゴイ。おそらくちゃんとしたデザイナーやアーチストはとっくに知っていている本なんでしょう。でも、いいものはいつ知ろうといい。得意げにFBにアップしたら、いいね!がひとつもつかない。よくないの?でもオレはいい!と開きなおってふんぞり返ってたら、どうもFBにヌード画像扱いでブロックされてたらしい。アートなんだよ。わかっちゃないなぁ。
タグ:鰐淵治子
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2017年08月01日

英雄は贔屓に冷たし

スマホ初心者です。事務所のSが、いきなりピッチからiphone7へ替えるという、足軽からいきなり大名へ、いわば秀吉的暴挙にでたので…auガラケー一筋オレも負けずにスマホに。スマホにするなら事務所も家もMACなんでやはりiphoneだろう…ってことで、長いお付き合いのauへ聞きに行きました…ポイントも溜まってることだし。聞けば、なんとau歴が19年ですって!ビックリしました。長くご利用くださり〜とお礼を言われました。ですが、どうせiphoneにするならauで全ポイント使うより他の携帯会社に乗り換えた方が安いってことがわかりました!19年分のポイントがなんの役にもたたん。鼻息がフンガァ〜フンガァ〜なりましたわ。
事務所に戻ってSに聞くと、Sはアップルで本体を買って格安SIMにしたそうです。…フムフム。ほんで格安SIMを入れられるiphoneはアップルにしか売っていないそう。お値段調べるとその方が安いんで迷いなく、auに見切りをつけ離れました。携帯会社は色々迷いましたがOCNモバイルONEに。
これで目出たし目出たし…になると思ってたんですが、そこは安かろう悪かろうがありました。一番困ってるのがOCNでんわのカケホー代プラン。これってあくまでこっちからカケホーなんです。つまり、かける時には安くなる、のみ。折り返しはダメなんです!例えば電車に乗ってる時に知らない人から電話がかかってくる。出られないので降りてからかけるわけですが、着信履歴からかけるとベラボウなんで、電話番号を紙にうつしてからOCNでんわでかける、といった具合。アナログだわ。OCNでんわ機能に着信履歴残すのできないんですって。なんとかならんの? 
ところで、なんで今まで19年もauに?と思われるでしょうが、仕事してたんです、TU-KA時代に。料金なんかのお知らせと一緒に送る冊子をやってました。打ち合わせの時にdocomoの携帯もってて鳴ったりしたら大変なので、スタッフみんなTU-KAにしたんです。表紙はTU-KAの文字を毎号違うイラストレーターに作ってもらうという案が通り、2年半くらい30人くらいの色んな作家にTU-KAを作ってもらいました。19年も前ですが自由で面白かったです。
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イラストレーターの人と付き合いが多いのもここが始まりです。TU-KAのCMキャラクターのカエルも作りました。
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それ以来愛着もってauに代わってもユーザーだったのに。ほかへ移ったほうが安いなんて!英雄よさらば!いまさら桃だしても遅いよ。
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2017年07月27日

邦画傑作ポスター10枚

デザインの良い昔の邦画のポスターを気まぐれに集めていまして、その中からお気に入りを10作品ご紹介します。もともとは仲代さんが出演されたポスターを集めていたんですが、映画ポスターの展覧会を観に行ったり、資料で買ったポスターカタログを眺めているうちに、手が出る範囲の本物が欲しくなり広がりました。で、デザインがいい手が出る価格のポスターをヤフオクなんかで集めています。ほしい作品があるとします。専門古書店の出しているものはベラボウなんですが、そこでグッと我慢してると、同じ作品の個人出品があることがたまにありまして…そこに手が出ます…トリバゴ状態です。選ぶ映画は小さいものが多いです。大手映画会社のポスターは主役バーン文字ドーンというのが主流ですが、例えばATG映画のようなアヴァンギャルドな映画はお金がない分、絵作りがやり放題でいいんです。また大手の映画のポスターでも、主に流通するポスター以外に違うパターンを作ることがあり、その中にお宝があります……手が出ます。
その最たるものが『シェルブールの雨傘』
天才、上村一夫です、あの同棲時代の。しかも横。よくこの企画が通ったなぁと思います。大拍手。
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ATG作品からは、露出オーバーの画像が極めて前衛的だった吉田喜重の『煉獄エロイカ』と『エロス+虐殺』。檜垣紀六氏の作品です。檜垣氏は『用心棒』や『時計じかけのオレンジ』、また『ルパン三世 カリオストロの城』も手がけてらっしゃる大先輩。インパクトのあるステキな手書き文字を書かれる方で、いつもお手本にしています。
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続いて大島渚監督の『儀式』と実相寺監督の『無常』攻めてます。『無常』のポスターは最近手に入れたんですがすばらしい。スミとグレーの2色刷り。こういうのをやりたいです。誤解なきよう…バランスの話。
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邦画ポスターには同じ映画でもフィルムに近い写真バージョンと絵のバージョンのものがあることがありますが、断然絵のほうが面白いです。小笠原正勝氏デザインの『股旅』も煉獄〜なみに上に小さく文字まとめてて…お洒落。それと小林正樹監督の『化石』。この絵はパンフレットにも使用されています。絵画として素晴らしいですね。
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ほんでもって、やっぱり邦画ポスターといえばなんといっても野口久光さん。『肉体の悪魔』と『旅情』です。『旅情』は原画を野口久光展で見ましたが、原画がポスターと同じB2原寸で描いてありました。考えてみれば同じサイズで描くのが出来上がりが想像しやすい。原点を見ました。
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最後に仲代さんの作品から『他人の顔』。文字、構図、インパクト、凄いですね。空間を空けるデザインより、こういうパツパツの盛りだくさんの方が実は難しいと思っています。
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