2019年01月31日

きしめんと鰹節

実家のあるのは愛知県の蒲郡市。高校は名古屋まで通っていました。通学に2時間かかるんで朝は6時22分の電車に乗ります。次が6時57分なのでこれをのがすと遅刻。でも1本しかないと案外遅刻しないもんです。遅刻するのは大概学校のそばに住んでるヤツです。逆に早めに学校に行きたい時は大変です。なんたって6時22分の前が5時9分の始発しかありません。東京から来る大垣行きです。車内はすっかり旅行気分の貧乏大学生や行商のおばあさんなんかと一緒で、洗面台が多めについてます。刈谷までは就寝扱いなのか消灯モードで、刈谷を過ぎると「ピンポンパンポ〜ンみなさまおはようございます〜」とアナウンスが入り明るくなります。大学生になってからお金がない時はよくこれで実家に帰りました。
帰りは帰りで、ちょっと遅くなるとお腹がすいてしまい、名古屋駅ホームの端にある立ち食いのきしめんをよく食べました。熱々のつゆにもちっとした麺、そこにドサッと鰹節。美味しかったなぁ、やっぱりきしめんには鰹節です。

ほんで今の自由が丘の話です。自由が丘はオススメなお蕎麦屋さんがありません。昔ながらのか高いのかどっちかです。普通に良いのがない。それでもきしめんを食べたくなった時は、駅近の高めなお蕎麦屋さんに入ります。ここのきしめんは美味しいです。先日、田ごときしめんというのを注文した時のこと。この田ごとには色んな具が入ってて美味しいんですが、鰹節がのってないんです。いつもそこが不満だったので、料金は少し上がってもいいので鰹節をいただけないかと頼んでみました。しばらくして店員さんが困った顔してテーブルの横にそそそっと近寄り「…すみません…なんだか単品扱いになるみたいで…すみません…頼みませんよね…なしでいいですか?」
「えっいくらになるんですか?」
「…単品扱いで…250円です…じゃそのままで」
あまりの値段にびっくりこきましたが、こうなりゃ意地です。
「いいです。お願いします。」
「えっ250円ですが……わかりました」
きしめんに続いて単品扱いの鰹節が来ました、藍染付の上品な小皿にのってます。削ったのじゃなくあきらかに袋詰めのやつです。しかも多い。のぞんだ味にはなりましたが、ただでさえ高いきしめんがべらぼうになりました。まったく融通って言う言葉を知らんのかなぁ。
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2019年01月30日

シアターガイド惜別

昨年の10月末の事、演劇雑誌シアターガイドを発行している会社、モーニングデスクが倒れてしまいました。月刊誌のシアターガイドは演劇という文化を支える、なくてはならない存在。月ごとに小劇場から海外情報までまんべんなく、大小や規模に偏らず、分け隔てなく演劇情報が載っている雑誌はほかにないからです。いわば唯一無二の雑誌。演劇ライターのほぼすべてがシアターガイドに在籍していたか執筆しているし、ほとんどの劇団がシアターガイドの取材を受けていました。はたしてこれからどうなるのでしょうか?単独の劇団のネット情報だけあればいいのでしょうか?純粋な演劇ファンが減ってしまわないか心配です。
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このモーニングデスクという会社に20代後半に3年在籍していました。当時は外苑前の狭い2DK。入った時とてももう一つ机が入るように見えなかったので、「誰か辞められるんですか?」と社長に聞いたんですが、だれも辞めないよ との答え。
で、出社の日。社長の机が無くなっていて、社長は本棚の棚を一段空けて机がわりにしていてました。本棚に椅子がぴったりくっついて変な感じ。棚と棚の間に顔をつっこんで、まあまあ出来るよと。ある時は「お前たち、仕事ばっかりやってないで映画も観なきゃ」と言い出し、月に映画1本代として1500円支給すると宣言、社長自ら平日ヒマな時に映画観に行ってました。社員旅行で北海道に行ったことも…いまでは信じられないのんびりしたいい時代。その頃は半分くらいが演劇の仕事。そのうちほとんどが演劇の仕事になり、シアターガイド発行。
演劇の雑誌を出すのが社長の夢でした。最初は本屋に置けず、自転車で劇場まわり。そこから少しずつ本屋に出すようになり、演劇と沿って歩くようになりました。
自分がやめてからもなんだかんだでお芝居の仕事はずっとしていたので、お手伝いを少ししたり広告を入稿したり。恵比寿では近所だったので交流はありました。
モーニングデスクにいた時に社長から言われた言葉で、いまだに覚えていることがあります。その当時は演劇以外の仕事も多く、ラグビーのカタログをやっていた時のことです。胸にロゴマークがあるジャージが並んでいるページだったんですが、一個だけ逆版で印刷してしまったんです。色校正でも気づかず大失敗でした。
「失敗した後も、相手と良い関係が続いていけるかどうかが大切なんだ」
そのラグビーの仕事は30年が過ぎ、モーニングが無くなるまでずっと続いていて、今度自分が引き継いでやることになりました。良い関係が続けられるように頑張らねば。
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2019年01月25日

とっくに明けました。MAC入りました。

もう2月になろうかっていう時期ですが、みなさま今年もよろしくお願いいたします。今年の年賀状はこんな感じでした。事務所のSの作です。
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イノシシって害獣のイメージが強く、神出鬼没で、暴走しまくって落ち着きがなくて嫌。で、Sにイノシシ画を頼む時に
「猛進とか猪突とかしない、ゆるゆるのんびりダ〜ラダラしたイノシシでお願い!」
って言ったらこんなのになりました。ダラダラしすぎですが、のんびりいきます。それにしてもイノシシ年っていっても、もう印象薄いですね。干支のイノシシを意識するのって七草かゆくらいまでかも。
Sはデザイナー兼イラストレーター。自分でイラストブログもやっています。
https://kasamarunote.wordpress.com
絵本に挑戦したりもしてます
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彼女の興味の中心は食べもの。とにかく仕事中でもなんでも時間の空いたときは、百発百中誰かの食べ物ブログ見てあす。そのくらい食べ物探究心がスゴイので、イラストも食関係が多いです。
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たまにこんなのも描きます。食い〜んじゃなくクイーン。
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おれもよく登場します。
ネットショッピングでキャスケットを購入した時のことです。試着したら大きくて合わず返却した話がちゃっかり書かれてちゃってました。油断も隙もありません。

「おれ、頭が大きいからLサイズだと思って買ったんだけど、すごく大きくてさ〜、かぶったら左右が垂れるような感じになっちゃって…」と言うので、「七福神(大黒天)みたいな感じですか?」と言うと、そのような感じだったそうです。想像すると可笑しくて吹き出してしまいました。
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こんな感じです。油断禁物ですわ。まぁ面白いからいいですが…
また。最近はこんな記事も
ついに事務所に新しいマックが導入されました。社長のデスクに古いマックと新しいマックが並んでいるので、ひと昔前のハイパークリエイターみたいになっています。「新しいマックはどうですか?」と聞くと、「うん、こっち(古いマック)で作業しながらこっち(新しいマック)でメールの確認ができるから便利だよ」と…先行きが不安です。
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それから1ヶ月近く経つので少しずつ新しいのでやってます。

しかし、一番最初のことなんですが、電源をどこで入れたらいいのかわかんなくて知り合いのマック使いに電話しちゃいました。電源ウラですよ ウ ラ 写真でいうと下のアップルマークがある銀色の帯の左の方のウラ。手探りで押すわけなんです。ど〜かと思うわ。デザインってそういう事じゃないですわ。ユニバーサルからかけ離れてる。
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まあそんなわけで今まで開けなかったデータも開けるようになりました。
新しいお仕事、Sのイラストの仕事も待ってます。
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2018年10月31日

100円はどこでもらうの?

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ちょっと前の話です。6月にやった公演の打ち上げで、新品の百円紙幣が入った大入袋をいただきました。だいたいは硬貨が入っているのでビックリしました。実は10年以上前に1度もらった事があって今回二回目なんです。もしかしたら、もしかしたらですが静かなブームなのかも。こういう気遣いはとっても嬉しいです。
100円といえば、100円硬貨もなんとなく集めています。
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なんとなくと言ったのは、買い物なんかで普通にもらったものだからです。つまり流通してて…手にした時に入れたものです。アレッ?これ違うなって感じで。以前は注意してるとけっこうあったんです。東京オリンピック、札幌オリンピック、万博、沖縄海洋博、稲の100円玉に鳳凰の100円玉。(鳳凰は年配の方にもらいました。)それから、関空開港の500円硬貨もおつりでもらいました。なんとなく普通にもらうと嬉しいですね。
陛下が代わられるのとオリンピックがあるので来年再来年は記念硬貨が作られることでしょうね。できれば大事にとっておくばかりじゃなく、少しはお金として使ってほしいなぁ。オレは勇気がないけど…。
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2018年10月19日

チラシ?フライヤー?…それとも…

お芝居のチラシって最近はフライヤーと呼ばれることが多くなりましたが、このフライヤーって言葉がな〜んか好きになれん。な〜んかこそばゆい。そもそもフライヤーって揚げ物作るやつじゃないの?いいフライヤーですねって…串カツ田中か! フライヤーより断然チラシですね。 チ ラ シ !
それとお芝居のチラシデザインをする時のスタッフ名の宣伝美術。これもな〜んか固くて好きじゃない。…なにかいい呼び名はないもんかな〜。
で、今の演劇界!大きく出ましたが、自分の関わってるお芝居が、チラシと呼ばれているのか、はたまたフライヤーなのか豆調査しました。調査の方法は老舗劇団にはちょっと弱点なんですがパソコンのリアルタイム、つまりツイートですね。現時点でお芝居をやってるのかどうかが影響しますが、
とりあえず今日10月19日。事務所でデザインした仕事で調査してみることに…。
終わって数日の加藤健一事務所の『OUT OF ORDER』とシーエイティプロデュースの『スケリグ』それぞれにフライヤー、チラシとつけてリアルタイム(ツィート)で検索したところ。

『OUT OF ORDER』フライヤー0、『OUT OF ORDER』チラシ2
『スケリグ』フライヤー49〜、『スケリグ』チラシ1 

『OUT OF ORDER』は公演が終わってしまってたという不利な条件ではありますが、やはりチラシ派。良かった。やはり芝居はチラシです。加藤健一事務所でフライヤーって検索されてたらジェネレーションギャップの渦の中に吸い込まれてました。演劇通で知られる中井美穂さんも「めくるめく演劇チラシの世界」というのを最近スマホでやってるようですし…古くからの同士はみ〜んなチラシですね。ホッ。

かたや『スケリグ』は主役がジャニーズの方ですし観客層がグ〜ンと若いということもあり圧倒的にフライヤー
でした。スケ…リグですよ。スケネグでもスケスケネグでもなく ス ケ リ グ です。ついでに、あくまでついでにですが…なんとなくスケべ根性でもなんともなく、スケネグって画像検索したら〜なんと!
思いもよらなかった方向からきました。世の中広いです。ググってください。驚きます。スケネグ…あっスケネクなのね。

そんでもって若者がスケリグ フライヤーと検索しまくってる『スケリグ』はこちら来年1月です。
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わけあってチラシ画像をお見せできないのでこちらから
https://www.stagegate.jp/stagegate/performance/2019/skellig/index.html?fbclid=IwAR1NJmXB78FH0w9eLClF0WyoWaqav-pigz1R_QD-_scGlyUi24GLQwoTBOA


ちなみに同級生の下等くんは昔っから「ビラ」と呼びます。
「いちかわ〜ビラいつ出来るんだっけ〜」みたいな感じ。

ビラってのも…なんだか…やだなぁ
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2018年10月16日

海岸の家

前に「芭蕉と小さいおうち」で書かかせていただいた大叔父の中村俊定先生の娘さん(T子さん)が亡くなられ、(娘さんといっても米寿の方ですが)お葬式に行ってきました。いつもニコニコしていてやさしい叔母さまでした。父親の従姉妹にあたります。なんどか家にふらっと遊びに行きました。応接間のある洋室付き日本家屋と猫。そして、おばあさまとT子さん。今思うとけっこう遠縁なのにずうずうしかったです。
http://gutter-info.sblo.jp/article/105002340.html
↑ところで唐突ですが、
この時の任侠家系のお話の続編です。
父親のひいばあさんの妹か姉かが清水の次郎長の兄弟分の女房だったという人なんですが、最近『次郎長三国志』を読んで少しわかりました。
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名前は、おきた。「形ノ原の斧八」親分の女房でした。でしたんですが、今回調べたら、このおきたさん、金のことになると親も亭主もない相当なドケチ。亭主が賭場で稼いだ金をせっせと隠して自分のへそくりにして知らん顔。ある時、次郎長の奥さんのお蝶さんが、一家と旅の道中に瀬戸で病気になってしまい動けなくなったんです。さすがの次郎長親分も旅先なので次第に薬代もなくなり、金策つきはて困っていました。それを知ったご先祖斧八親分は人肌ぬごうと思い立ち、おきたにへそくりの金を出してくれないかと頼みます。でもおきた、そんな人の女房のこたぁ知ったこっちゃない、と頑強に拒んで首を縦にふりません。結局、斧八はおきたから力づくで三両のへそくりをふんだくって…「畜生!泥棒〜!」と言う声を尻目に20里の距離を走り次郎長に届けた とか。それから兄弟分になったとか。美談ですが、血の繋がっている祖先はドがつくケチだそうで…はい。

という江戸、明治は置いておいて、昭和の市川家のお話。父親の兄弟が7人、祖父の兄弟も7〜8人(うろおぼえ、この中に中村俊定先生も入ります)いらっしゃるので親戚が多く、お正月や法事には「海岸」と呼んでいた祖父母が住んでいた家に集まったものでした。T子さんもよくいらしてた。どこかの富豪の別荘だったという明治の建物です。広い庭と蔵と離れ、父親の兄弟はみなこの家で育ちました。うちの父親が20年以上前ですが、亡くなった時にお通夜をやったのが最後。その後、市の移転計画で壊されて、今はアピタになっています。
今回T子さんの式で従姉妹や、また従姉妹に会い、ブログを見てくださっている話も出たので、取り壊される直前に「海岸」を撮った写真を、知ってる全ての人に贈ります。日差しが強い日にポジで撮ったので、画像が荒くすみません。
そうそう、上がると三畳のたたみが敷いてあった広い広い玄関の右横にあった下駄箱覚えてますか?今直してうちにあります。

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タグ:蒲郡
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2018年10月14日

猫女房と小宮さん

コント赤信号の小宮さんとの出会いは、テアトル・エコーの公演『お手を拝借!』でした。ラサール石井さんの作・演出で小宮さんが客演、2009年のことです。お二人とも養成所の大先輩でもあり、撮影の時は緊張しました。

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それから3年経った2012年の春、突然連絡があり、そこから小宮さん主催のお芝居をお手伝いするようになりました。ひとり芝居シリーズの三本目『先代』のチラシ制作です。ほかのデザイナーが今までやっていたチラシも良かったですし、自分がやった『お手を拝借!』の時も良い悪いは言われなかったので、なぜ声をかけてくれたのか不思議でした。が、とにかく嬉しかったです。チラシは10月の中旬に出来上がりました。

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「良かったね…うちの奥さんもチラシいいって言ってたよ」
「似顔絵が今までにない感じでいいって」「猫もいいって…」
「…あっはぁ…」奥さん…
良いと言われるのは嬉しいんですが…突然奥さんの事を言われたので…なんて答えたらいいのかわかりませんでした。仲がいいんだな くらいに思っていました。

2013年になって、ひとり芝居の三本立てをやることになりました。

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それで自分がやってない過去の二本(『接見』『線路は続くよどこまでも』)の舞台写真もパンフのために選ぶことになったんです。代表作の『線路は続くよどこまでも』の舞台写真を一緒に選んでいた時の事です。大量の写真がおさめられたファイルをめくると、誰かが以前に選んだらしく、良い写真にセレクトした三つのマークが付いています。丸、三角、二重丸。一つは小宮さん、もうひとつはカメラマン…
「小宮さん、この二重丸は誰のマークですか?」
「あっ、女房の」「女房がけっこういいの選んでるんだよねぇ」「……」
結局、選んだ写真はすべて二重丸のものになりました。本当に良い写真ばかりでした。この時の「女房の」という小宮さんの言葉が、なにか遠い感じがして、もしかしたらと感じました。

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最近小宮さんの出された本『猫女房』を読んで、奥さんが亡くなられたのは2012年の10月末ということがわかりました。まだ42歳、長い闘病生活だったようです。2012年の10月末といえば、『先代』のチラシが出来たすぐ後です。『先代』の舞台は観られませんでした。具合の悪い事は誰にも言わないでほしいと奥さんに言われていたそうですが、一番大変な時に会っていながら悼みを感じとれないマヌケでした。
本はとてもとても愛情溢れる本。近くにいる大切な人が病になった時に読んでほしい本です。奥さんとはお会いした事はないけど、『先代』のチラシで、座布団横取りしちゃってる猫を出すアイデアは、猫が大好きだった奥さんが贈ってくれたのかもしれないな、と思っています。

最後のは2015年のチラシです。奥さんが大好きだった『線路は続くよどこまでも』のチラシも見てほしかったです。
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2018年08月22日

忽ち…平らげる

夏にお世話になっている方へ贈るお中元は毎年ふるさとの蒲郡の品を贈っています。海老せんべいです。今年もお中元は蒲郡の“海老萬”さんから海老せんを贈りました。
https://ebiman.co.jp/index.php
いまはもう無いんですが、ふるさと蒲郡の海の近くに父が生まれた家がありました。板塀の囲まれた大きな家で、立派な冠木門と蔵、広い庭の隅には離れがある明治の平屋の建物で、親戚中では“海岸”とよんでいました。だいたい田舎って名字がみんな一緒だから地名で呼びますよね。
「お父さんどこ行くって?」
「海岸行ってから五井まわるって言っとったよ」
「ほ〜かん」
みたいな感じ。昔は誰かの別荘だったようです。その海岸でよくお茶うけに出たのが、海老萬の海老せん。中でも祖母が“特上小花”という、ちょっと高級なおせんべいが好きで、たまにねだって数枚食べさせてもらってたんですが、これがもう絶品。1mmないくらいの薄さに凝縮された密度の濃い美味しさ。海老せんの常識が覆ります。で、その味が忘れられず皆さんにすこしだけ贈っているというわけなんです。特上小花とその他大勢ですが…

なんですが…仲代さんには新潟の冷蔵黒崎茶豆を贈っています。お一人暮らしされてる時に、小腹がすいたらちょっと食べられるものはどうかな…なんて浅はかな思いつきで。これは冷蔵でして、しばらく置いておくだけで美味しいんです。そうしたら、先日なんとなんと直筆の素敵なお葉書を頂戴いたしました。

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忽ちもいいし、平らげるも素晴らしい。流石です。家宝にしようかな。
忽ち平らげてくださるモノで良かったです。

仲代さん関係は前にポスターを集めていると書きましたが、パンフレットも珍しいものをみつけると手に入れています。野獣死すべしは穴が惜しいなぁ。

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タグ:仲代さん
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2018年08月11日

本棚がお気に入り

本棚に並んだ本を眺めているのが好きです。人の家に遊びに行ってもつい本棚を見ちゃいます。見ていい〜って聞きますが…。図書館や古本屋に行った時なんかは、本棚の並んでいる横道に入るとなぜか落ち着きます。本棚と本棚の隙間にすべり込み、居心地のよい並びまでカニ歩き…気に入ったジャンルの本たちを眺めるのがまずいい。掘り出しものを求めてじっくり選ぶのも楽しいし、ジャンルや作家で固まったラインアップをちょこちょこ読むのもいい。ジャケ選びも大切です。一冊の本より本棚が好きなのかも。決まった本をネットで買うだけじゃつまらない。

実家の二階には16畳ほどの書庫があり、帰省すると本棚の間をブラブラします。母親が「スリッパはいた〜」「ストーブつける?」「掃除してないから〜」とかなにかと下から大声で言ってきますが、構わずブラブラします。本棚好きのルーツは実家の書庫にありました。
父はとにかく本が好きな人で、本をとても大切にしていました。亡くなった時に、この街で一番の蔵書家で色んな事を教えていただいた、と駆けつけた市長さんからお悔やみをいただいたほど。父の本屋ブラブラもとにかく長かった。1時間なんてザラなので、つきあってた母がよく我慢したなと思っています。父とはあまり本の中身については話をしなかったんですが、『チボー家の人々』が好きなのは知っていたので全集の何冊かをお棺に入れました。それからそれから、持ち主を無くした本のほとんどは、演劇や文学、絵などのジャンルを残し、神田の古本屋さんに持って行ってもらいました。

さて事務所の本棚。基本的に仕事の本と資料しかなく、父の書庫とはずいぶん趣きが違いますが、チェーホフやシェイクスピアは実家から持ってきています。残した本が大活躍。パンフをつくる時なんかの度に母に送ってもらっているんです。父とはチェーホフやシェイクスピアの話をしたことも無かったんですが…とても役だっています。

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そのほかは新しい本はないんですがイラストや美術、演劇なんかの資料
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隣に小5の女の子が住んでいて、学校帰りに鍵を忘れるとうちの事務所でママ待ちすることがチョクチョクあります。そんな時、彼女が読む本がなくて困ります。
ちょうど高学年用のがないんです。彼女が使ってる本棚とはだいぶ違うんでしょうね。
まぁでもこんなのが落ち着くな。こんな本棚をブラブラしたい人はぜひ!

最後のは家の演劇と映画の本棚。本棚も実家にあったもので気に入ってます。
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2018年07月23日

シェリーさんと四半世紀

猛暑中お見舞い申し上げます。39度ですって。体温計も壊れそう。昔、事務所に勤めていたアサノタダノブが大好きな I サキさんがとにかく寒いのが苦手で、「北海道のアサノタダノブより沖縄のワダベン」とか訳の分からない事言ってましたが、彼女も今年は北海道を受け入れてることでしょう。こちとら幸いなことにヒマなので、頭も体もボーっとしつつアイスしております。普段はピノ6個続けては多いなと思って4個くらいから逡巡しますが、今日はアッという間。二箱いけそう…暑い中、仕事も少しはやってます。
いまとりかかっているのは「三茶de大道芸」。三軒茶屋で10月に開催される大道芸イベントの、チラシやリーフレット、看板などの制作です。メインビジュアルはイラストで、イングランドの田舎にお住まいのイラストレーター、ジョン・シェリーさんに毎年お願いしています。現在の進行状況は、色付けした最終ラフの段階。最初の鉛筆ラフも、最終的な入稿データも全てイギリスからメールでもらいます。便利な世の中になりました。地球上どこのイラストレーターとも仕事ができるわけです。素晴らしい…。と言ってもシェリーさんは長く日本にいらしたので、日本語ペラペラ書くのもへっちゃら、こっちが英語ゼロでも大丈夫。シェリーさんの日本語力に頼りっぱなしです。…まぁイギリスに帰られて数年になるので、だんだん日本語があいまいになってきてて、“こんいちは”になってたりはしますが、そんなメールを読むのも楽しいです。
シェリーさんとはもう25年のおつきあい。一番最初はまだ駆け出しの頃「TOKYO演劇フェア」という演劇イベントのポスタ−でした。それからちょこちょこあって、「三茶de大道芸」がレギュラーになり、大道芸だけでも18年になります。イラストレーターさんの中で一番古くて長くコンスタントにお願いしています。

「TOKYO演劇フェア」のパンフと何年か前の「三茶de大道芸」のポスター
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シェリーさんには広告やシンボルキャラクターなどで使う、キャッチーで線の強いタッチ(上)と、主に絵本で使う、ペンと水彩で描いた繊細でストーリー性のあるタッチ(下)があります。どちらも素敵なんですが、ペン画が特に素晴らしい。

例えば、あなたの知らないアンデルセン「人魚姫」評論社より
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普段のシェリーさんのお仕事はこっちが多いです。最近描かれたシェイクスピアの本もとても良いです。ぜひ、ホームページをご覧ください。
https://www.jshelley.com/

ペン画のタッチはテアトル・エコーのチラシで2回お願いしています。
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シェリーさんによるとイングランドは日本ほど暑くはないものの雨が降らなくて深刻な状況になっているようです。イングランドといえば雨。雨のロンドンですよ。なんだか北半球がおかしくなっているような気がして心配です。北半球に適度な雨を!ついでにちょっと日照りなうちの事務所にも雨を!大道芸の日には降らないで!ゼッタイ。
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