一群は長野で降り、こちらも雀に戻り三つ四つ進めると金沢に着き、サンダーバードに乗り換えました。サンダーバード15号はかなりのロートル。このサンダーバードじゃ平和は守れないでしょうが、平和な田園地帯をひた走るのには向いてます。こんどのお隣は通路を挟んでリッチそうなじいさんと上品なムスメさん。胸元に矢印の万年筆がささってる。仲良し親子の温泉旅行なのかな?と思ってたら、どうも会話が…お互いが敬語…他人行儀です。もしや…そんなどうでもいい事を考えていたらアッちゅう間に和倉温泉駅に着きました。そこから線路の上を走るバスのような一両電車の七尾線に乗り換えて10分、ようやく目的地の能登中島駅。駅から能登演劇堂まではバスがなく、20分歩くかタクシーしかない。こんな不便な劇場はないかも。でもこの辺鄙な場所の劇場をひと月満員にするところに意義があります。タクシー乗り場はないのでタクシーを呼びました。
車がくる間に能登中島駅の構内を見学。さながら無名塾ポスター展のようです。仕事が終わるとなにかと悔やむタチなので、こういう集中砲火はいたたまれない…恥ずかしさと反省をくぐり抜け、ようやく来たタクシーに乗り込み、幌車が待つ演劇堂に向かいました。ゲネまで1時間を切りましたが、飛行機だと早く着きすぎて居場所に困るのでこのくらいが丁度いいです。演劇堂前で肝っ玉の大看板がお出迎え、次々に登場するポスターをカシャカシャ撮りながら劇場に入りました…つづく