2008年12月17日

貸し切り美術館

自由が丘近辺に住んで、10年以上になるのにいまだに地形が理解できない。
もっとも近辺といっても以前も二駅離れていたし、今は引っ越してまたもう二駅離れたので自転車使っても20分以上はかかる。
それでも天気の良い日には自転車で出かけたくなる。
自由が丘には自転車でぐるぐるしたい魅力がそこかしこに潜んでいるからだ。
そのあげく地形が理解できなく迷う。帰りにちょっと違う道から帰ろうと思うと、もう迷う。なんとな〜くはわかっているものだから余計始末が悪い。
知ったかぶりで違う方向に向かうからなのだ。
しかし行きと帰りが一緒の道は面白くないからしょうがない。

先日の土曜日もちょっと迷った。迷ったから楽しい寄り道ができた。
それが宮本三郎記念美術館である。入口を入るとすぐ左手に受付があった。
あったのだがお姉さんに緊張感がない。怪訝そうである。
「おっお客さん?お客さんですよね?」って感じ。
こっちもフラッと来たので、そこがどういう所なのかまだ理解してないし、顔に目的意識がない。それが伝わったたからなのかもしれない。

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200円の入場料払って二階の展示室に入って緊張感のない理由がわかった。
誰もいないのだ。広くはない展示室だが自分一人には広すぎる空間。
はりつめた空気、そして静寂。
もったいない。でも満足感は倍増する。
不勉強で宮本三郎という画家はよく知らなかった。常設展示してある絵画を見ると独自のスタイルをくずさないタイプではなく時代時代で作風も模索し変化していった人のようだった。失礼な言い方だが一流の方の絵画は迫力がある。
仕事柄イラストを見る機会は多い。
イラストは好きなんだが絵画と違うところをあえていうと絵が描かれた時間の長さが違う。そして何週間もかかって描かれた絵は善し悪しでなくそれだけで存在感がある。存在感は少なからずキャンバスに向かう時間の長さも大きな要因だと思う。

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さて展示は画伯が装幀を担当された本や所有されていた書籍、また資料であった。
5千冊余りの蔵書とあるので、ほんの一部なのだろう。
向田邦子なんかのをよく描かれていた中川一政画伯と同じ世代なのだろうか?
同じ匂いがする。
獅子文六、大佛次郎、石坂洋次郎など昭和初期のブックデザインを沢山見ることができた。入口にはの画伯がもらった牛年の年賀状が陳列してあっったりしてそんなとこも面白かった。この展示のポスターも素敵だ。
そもそも古い本や装幀が好きなので、迷い道で思わぬ拾いものをしてとても楽しかった。
やはり道にはすすんで迷うべきなのだ。
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2008年12月13日

30年でズレていく世の中

世の中の移り変わりを見ると30年くらいでズリッズリッとスライドして過去へずれていく気がして残念でならない。建物やお店などを例にとると顕著だ。街の中に30年以上続いているお店はとても少ない。仮にお店が残っていても外観や雰囲気、また味などが変わっていく。昨日もがっかりした。
新宿に来ると必ず行っていた生スバゲッティの店がある。20年以上前からあると思う。若い頃は新宿で食べるとこなんて知らないしお金もないのでよく行った。紀伊國屋でお芝居見る時は必ずだ。安いし早いしそれなりに旨かった。なによりライブ感があった。コックはものすごい注文をものすごい早さでさばいていた。そんなのを見るのも楽しかった。
粉チーズとコーヒーシュガーの入れ物がちょっと似てるのでお客さんがよく間違えてた。もちろんワレワレ慣れ親しんだものは間違えるわけもなく、コーヒーにチーズを入れて「あ〜っ」のなんて言って慌ててるのをニヤニヤ眺めるだけだ。
昨日久しぶりに行くと昔から食べていた海の幸というメニューがなかった。メニューの数も売りだったのにすごく少なくなっていた。近そうなモノを頼んだのだが味が今ひとつだった。おまけにライブ感もない。ここ何年かで少しずつイタめし屋風な内装になってそこもがっかりだったのに味までもが…。こんな風にしぼんでいくのならいっそ違う店にしてほしい。
無くなってがっかりした店というと渋谷のうどん屋「ちた屋」がある。数年前まで渋谷のハンズ横にあった。今はコンビニになっている。ワタクシのふるさとは愛知県の東三河。東京でふるさとの味を味わえる数少ない店だった。店主が東三河の人だったこともあり、ここの味噌煮込みはワタクシには完璧だった。名古屋のモノとはちょっと違うのだ。渋谷に来る度に20年以上通ったが味の変化は全くなかった。「あ〜今日も裏切らない。美味しい」といつも思った。女主人が店舗を増やすと私の眼が行き届かなくなっちゃうと言っていたのを思い出す。結局チェーン店ではダメなのだ。
思えば「ちた屋」では味噌煮込みうどん以外は食べなかった。九段下の方に息子さんだかやってる店があるといってた気がするがまだあるのだろうか?
なぜ、店が変わり、無くなり、ズレていくのか。やはりそれは人なのだ。
人が活躍できる時間が30年〜40年。それを過ぎるとよほど伝承していくのがうまくかないとズレていく。
実は自分もズレていっているのだが、古いものや確かなものが好きなので頑張ってしがみつきたい。
昔がよかった、は昔の人の感傷ではなくよかったに違いないからなのだ。
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2008年12月09日

モーそうとう焦ってます。

毎年年賀状の季節になると頭が痛くなる。
干支にちなんだだけを拠り所にアイデアを考えるのだが考えながらニンマリしちゃうようなグッドなのが思いうかばない。今年は特にダメだ。
うし〜でしょカウでしょギューでしょ。ステーキ、牛丼、牛乳、牛若丸、モチーフいっぱいあるのにモーどうしよ。今までも色々ありましたわ〜。狙い所は基本、干支の動物を出さないで干支を表現し、かつ事務所の意気込み的なものやお願い致します的なモノが匂うモノ。
しかし、こりゃ決まったと思ったモノが失敗する場合も多いんです。

失敗例。さる年。
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これはモロ猿丸出しですが、持っているシンバルを特注で作りました。元々おもちゃについてるシンバルの4倍くらいのに作ったのだが、誰1人違いに気づいてもらえなかった。
なのでいまだにでかいシンバルつけて事務所に飾ってあります。


成功例。ひつじ年。
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気づいた時に、ふ〜んなるほどね。ってなる感じ。
お金もかかってないしアイデアだけというのも事務所的に○

それで今年。
どーするどーする。
今んとこ牛でてきてもOKと、こじつけでもOKと、自分で自分にレベル下げていいことにしました。
モーいくつ寝ると〜って時間がないじゃない。
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2008年11月23日

岡本太郎、渋谷を席巻す

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想像を超える大きなものには圧倒されてしまう。渋谷駅のマークシティに突如現れた巨大な壁画。このけたはずれにでかい作品は岡本太郎の渾身の傑作だ。はじめて通る人で素通りできる人は誰もいないだろう。巨大壁画を目の当たりにしたほとんどの人が携帯で写真を撮ったに違いない。この横幅が30mもある巨大な壁画が長い間行方不明だったらしい。。こんなものがどこに隠れるのか?
また今発見されて、渋谷という大都会に飾られることにたぶん何か意味があるのだろう。

デザインしたりアイデアを考えたりする場合、極端にいうと二つに分かれる。
いままで見たことのある安心できるモノと、通常の想像の枠を超えたモノ。
ワタクシなんていままでの経験の中から、それ風のものを選び出しアーダコーダやって並べかえているケースがほとんどだ。言い換えれば知っているモノを軸にデザインしている。それが安心に繋がっている。もちろん安心できるモノは、手にしたり目にしたりするお客さまも望んでいる場合も多いと思う。それはそれで大切なことだ。

正直言うと岡本太郎はそんなに好きじゃない。お父さんの一平氏の挿絵の方が好きだ。だけど、この想像をはるかに超えるパワーは理屈じゃない。何ものにも代え難い。
自分の範囲ではあるが、たまには枠を超えるものをやりたいと思う。壁画はやれと言っている。そんなパワーを全ての人に与えてくれる。
渋谷にきたら岡本太郎の巨大壁画をぜひ!

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2008年10月08日

銀たら味噌焼き定食に教わったこと。

先日、近所の定食屋へ入った。
その店は環八に面しているばかりかもうひとつの幹線道路と交わるあたりにポツンとある。知らなければ誰もいかないだろう。知っていても周りに何もないので気づかず通りすぎてしまうかもしれない。外には年代がかった「お食事」とかかれたのれんがあるだけでメニューなどはなく中の様子は全く見えない。正直期待はしてなかった。家の近所には食べるところがなく、雨も降っていたので近くだから行ってみるか、ぐらいの気持ちだった。メニューもガツン系のトンカツとかまぁそんなもんだろ。と軽くみてたのだ。
ところが、のれんをくぐり引き戸を開けた瞬間、自分の頬がゆるむのがわかった。
美味しいムードが充満していた。匂いもそうだが、まず店がきれいで隅々まで掃除がゆきとどいている。やさしそうな店主と女将さんの顔がいい。先客の食事してる顔が満足している。メニューも今日のメニューが和洋様々あり、丁寧な字でホワイトボードに書いてある。定食の一番高いものでも800円、良心的だ。どれも美味しそうで悩む。小鉢も魅力的だ。
ほどなく注文した料理が出てきたが間違いなかった。
外見ではなく真心のこもった仕事をする。場所や条件ではなく嘘のない確かな仕事をする。自分の仕事でつい隅にいきがちなことを教えられた。
また行きたくなる店=また頼みたくなる仕事なのだ。
まず、この散らかった机の上をなんとかしなくっちゃ。
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2008年10月07日

大道芸バトル? 三茶×恵比寿

10月の下旬に三茶と恵比寿で大道芸が見られます。まずは本職三茶de大道芸。もう10年以上も続いていて毎年かなりの盛り上がりです。お客さんや出演者だけでなく、運営する三軒茶屋の街の商店街の人達やボランティア達の意気込みもすごく、大道芸が開催される二日間は街中活気にあふれます。芸人のレベルも高く、いまや世界的スターの“がーまるちょば”も常連でした。
それに対して恵比寿はテアトルエコー。こっちはサーカスが舞台のサスペンスコメディ劇(フレディ)が演目なのです。だからサーカス団員役は芸ができなきゃってわけでの劇団の若手が何ヵ月も前から猛特訓中。大道芸人のようにはいかないでしょうがかなり本気です。お手玉じゃなくてジャグリングですよ。客入れや幕合いはにぎやかになりそう。俳優達の成果は劇場で。三茶と比べちゃだめですよ。あっちは雑伎団とかでるし…。そもそもお芝居が主ですから。
どっぷり芸に浸りたい方
『三茶de大道芸』 
2008年10月18日(土)19日(日)三茶周辺
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芝居のと芸と両方楽しみたい方
テアトル・エコー『フレディ』 
2008年10月17日(金)〜29日(水)恵比寿・エコー劇場
http://www.t-echo.co.jp/

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2008年06月24日

1990年代雑誌は面白い

1990年代の雑誌が事務所には何種類かあるんですが、ほとんどが廃刊です。寂しい限りですが、それが雑誌の宿命かもしれません。時代に合ったようにトーンを手直ししていってもどこかでヨジレネジレがやってきます。そしてあまり攻撃的、専門的なものは消えていってオーソドックスな普遍的なモノが残っていく。かといって読者の嗜好がとことん多様化されているのでオーソドックスなものも安穏とはしていられないんですなぁ。ここにあげたのは、そんな中身もデザインも面白かったもの。好きとはちょっと違うんですが刺激的ではありました。

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今まだある雑誌でいうと、1990年代のクレアが面白かったです。スタッフがよかったんでしょう。今のクレアは気がつくとネコ特集。ワタクシもネコが好きなのでその時だけ買ってしまうんですが・・・。
面白かった中でもとびきりが1993年2月号。15年も前ですがこの特集の「雑誌ジャック」、すごいです。誰もが知っている雑誌のデザインや特集のパロディが表紙と中身、セットで掲載されてます。元の雑誌にも強い色があるからパロディされるってこともすごいことですが…。

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パロディ具合がホントに面白い。すごい熱を感じます。今の雑誌って空間作ったとこに、ちっちゃーい文字のキレイな構図ばっかりで、熱に乏しいんですよ。あるていど煩雑さが必要なのかなぁ。ただ、元の雑誌自体がもう無くなってるんで、これまた寂しいんですけどね。
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2008年06月12日

収集癖 切手編 

ピンバッジ次は切手。20世紀少年たちの憧れの切手といえば、「月に雁」「見返り美人」「写楽」そして「蒲原」といったとこでしょうか。ワタクシは今はそんな値打ちものには興味はなくて、面白いもの、絵柄のキレイなものを集めております。そしてお便り、または請求書送る時なんかの実用で使っております。もちろんウケを狙うってこともあります。
最近のものは連作もわりと多く、5枚や6枚の屏風なんてものも…。
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この左側の下についている色玉、これがこの切手の刷り色の数と色というわけでして切手ごとに違います。全て特色、通常の印刷が青、赤、黄、黒(CMYK)の4色を掛け合わせてどうにかこうにか色を出しているのに比べなんてステキなことでしょう。すぐれモノです。色玉と大蔵省のついた切手はコレクターの間では高くなるそうです。シートの中で1枚ずつしかないですからね。
連作で特にお気に入りがコレ
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絵の鳥と双眼鏡、そして覗いた円の中に実際の鳥。
すばらしいですわ〜。物語がありますね〜。

漫画モノも最近は多くて、手紙を送る相手によってキャラクターをかえたりして楽しんでます。ドン・ガバチョいい味だしてます。
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子どものころ集めて、まだ持っているものの中で変わりモノがこのブータンの3D切手。しかもアポロ11号月面着陸シーン。ブータンは切手をすごくたくさん作っている国のようでして3Dモノもめずらしくないようです。ですがアポロは珍品じゃないでしょうか。
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最後にワカルお方に送る時のとっておき
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ここぞという時にボスにお願いしてます
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2008年06月06日

収集癖 ピンバッジ編

ものすごい収集家ってことはないんですが、集めるのが好きな方です。ご多分にもれず小さいころは切手やコインなんかを集めてました。網羅欲はなく好きなモノだけ欲なんで数はすごくはないです。今はっていうと、一番収集してる演劇や映画のチラシやパンフは仕事方面なんでおいておいて…まずピンバッジ。10年くらい前から好きでして、面白そうなのがあると買ってます。ほんとは気に入ったのをいくつかカバンとかに付けたいんですが、これがけっこう落ちるんです。またそれを気にしてるのがヤなんで結局、積ん読というか積んバッジ、いや積んでないので箱バッジ、なんだかわかんなくなってきたんでサッサと紹介します。まず絵モノ
Yonda           柳原良平
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カツオとワカメ
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Yondaはこないだも書きましたが新潮の応募です。柳原良平さんのはプレゼントでいただいたものステキです。アンクルトリス関係はなんでもいいですなぁ。それからサザエさんは長谷川町子美術館で購入いたしました。他のキャラクターも売ってます。たぶん。

スポーツの世界はピンバッジ王国なんで、けっこう持っているんですが、その中でも面白いのがアトランタオリンピック、ハードルのピンバッジ。中が抜けてます。それから長野オリンピック、フリースタイルエアリアルのスノーレッツバッジ。フル、ダブルフルフルとかいうやつです。空中姿勢がいいなぁ。
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最後に一番のお気に入り手塚治虫のひょうたんつぎ、ひょうたんつぎ自体が大好き。こういうかくれキャラがあることがすごいです。手塚先生といえば、亡くなる1年くらい前のことですが、偶然訪れた東京の丸善でサイン会をやっていて、目の前で火の鳥を描いていただいたことを思いだします。すごかったなぁスラスラスラ〜って流れる感じが〜火の鳥が生み出されてましたよ確かに。でも今思えばひょうたんつぎ描いてもらえばよかったです。そのくらい好きなんですよね。次はひょうたんつぎグッズ集めようかな。
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2008年05月21日

アナログ時代の夢

いまでも覚えている夢の話です。
ワタシは一人で山の奥の奥に一軒だけポツンと建っているのロッジにいました。なぜそこにいたのかはわかりません。客は12〜3人ほどで、服装からハイキングの人が多いようでした。時刻は夕方から夜になる頃、空が紫から漆黒に変わるいわゆる怪しげな逢魔ヶ時。そろそろ夕食なので、みんな一階のロビー兼居間兼食堂に集まって楽しそうに歓談していました。シチューを煮込んでいるいい香りがしてきます。
その時でした。
渓流釣りに来ていたオジサンが、ビックリした声を上げたのです。
「うわぁ熊だ!子熊がいるぞ!」
声につられてみんなも警戒もせず集まりました。
すると勝手口に、まだ生まれてそんなにたってないのでしょうか、40センチほどの小さな子熊が愛くるしい顔でキョトンと座ってました。晩ご飯の匂いにつられて迷いこんだようです。
「かわいいわね〜」
「お腹がすいてるのかねぇ」
「ミルクがあったかな」
「俺が釣ったばかりの岩魚があるよ」
口々に言いながら我先にと子熊の世話をしだしました。
子熊のそばには必ず親熊がいるのを忘れていたのです。
そこへ夕食の準備を終えたロッジの人が出てきました。
「何してるんですか!」
「早く外に出して!危ない!親が近くにいますよ」
あっ、みんなが一斉に気づき子熊から離れました。この間、五分くらいだったのに、もう手遅れでした。
ものすごい地響きと同時にロッジは闇に包まれ、身震いがしました。
「ギャー」恐怖映画のような誰かの悲鳴。ハッとして振り向くと10m以上あろうかという、見たこともない巨大で真っ黒な母熊が窓いっぱいに迫ってます。顔だけで1mはゆうにあります。
「うわ〜」「キャ〜」逃げようにも入口を塞がれているので逃げられません。渓流オヤジが泣き出しています。そんな中でもワタシはなぜか冷静で逆に心が落ち着いていました。
「何か戦えるものはありますか?」
「アワワワワワ」ロッジの人も怯えるばっかりで答えになりません。そりゃそうでしょう相手は10mの巨大熊です。
部屋をグルッと見渡すと、片隅に巨大な三角定規が目に入りました。これまた1m以上あります。ワタクシは直角定規のとがった方を手にとると剣道の素振りをするように、ブンブンと振ってみました。
「カ、カドがあたると痛いよね」今泣いた渓流オヤジが、もうにやけ顔でにじりよって来ます。「痛そ〜」みんなの声も聞こえます。
「バ、バ、バリバリ!ガッシャーン」母熊の頭がロッジの窓を突き破って入ってきました。
いまだ!ワタシは頭上高く定規を振り上げ、90度の尖った部分を思いっきり眉間めがけて…ビュン
ここで目が覚めました。
まぁなんといいましょうか、やや誇張しましたが、言いたいことは昔は我々デザイナーに三角定規は重要不可欠だったんです。こんな夢はいまは見ないでしょう。パソコンですから。
誰かに三角定規の角で殴られたことあったかなぁ〜。
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二等辺三角形のやつと二つ合わせてロットリングで線をひいたっけなぁ。
ワタシは手に汗かくのでとっても苦手でした。
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2008年04月19日

東大もと古し いいですよ本郷  

本のお仕事の打ち合わせで東大近辺に行ってまいりました。相手先の方が事務所に来てくださるとおっしゃってるのを、何をおっしゃるこちらから、ぜひにぜひにとお願いして行ってまいりましたですよ。だって古い建物いっぱいで楽しいんですよ。

鳳明館(古〜い旅館) 本郷館(鳳明館の前にあるアパート)
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極めつけに東大がいい。これこそ学びや。校内を歩いてると、ん〜勉学しようかな?なんて気になったりしなかったり。

ご存知安田講堂      建物の風格が違うのお
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そんでもってルオーでカレー。満足満足。
古本屋なんかも覗きたかったけど、またにしましたよ。

ルオー
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次の打ち合わせ?行きます行きます。万定フルーツパーラー寄りたいんで…
山猫軒もまだ入ってないし…本郷、古建物の宝庫です

万定フルーツパーラー    山猫軒
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2008年04月11日

とびっきりの屁顔。

事務所のトイレに、ここ何年かご教訓カレンダー吊してあります。いわゆる三日坊主めくりというやつで三日ごとに腰抜けワードが和ませてくれています。すべてダジャレ方面なんですがね。そんでもって九日から今日までがこれ。たいていはナルホドねフムフムってな具合なのですが、屁顔は少しやられました。我慢してたんでしょう。お見合いの席なのか、はたまた大会社の面接のあとなのか…我慢してたからこその屁顔ですよ。って誰の顔なんだ。
屁とか○○とかで反応するのって小学生の男子くらいですよね。反省反省。
デザインの仕事始めた頃はまだ版下でした。文字切ってノリ塗って貼ってたんですよ。なつかし〜。それで細かい文字の修正とかやったあとお風呂入ると、どこについてたのか切った文字がプカァ〜と浮いてきちゃったり。さすがに屁はなかったんですが、医学ものやってる時に○○とか怪しいのが浮いてきてましたよ。
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写真は先日見に行った九段下ビル(昭和2年)。
廃墟ファンには面白いかもしれないけど、ワタクシは期待はずれでした。いくら古くても崩れたものには興味がないんです。屋上のクネクネラインとかあ〜もったいない。写植トレース版下の文字が書かれた看板が今も残ってて、余計もの悲しいです。あそこでも切ったり貼ったり、そんでもって浮いてきちゃったりしてたんですよねぇ。修繕して古いものをできるだけ往時の姿で残すというのが文化を保存するということだと思うんです。元が違うけど1000年前のお寺が残るんだから80年くらいそれこそ切ったり貼ったりでうまく残しましょうよ。
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2008年04月08日

オリンピックは誰のもの?

子どもの時からオリンピックを観るのをひたすら楽しみにしてきたのであります。何回かは現地に見に行った事もありますし、札幌オリンピックの「虹と雪のバラード」なんていまだにカラオケで必ず歌います…虹のぅ〜
そんな歌の事なんてどうでもいいことですが、
とにかくオリンピックが好きなんです。
開会式はいつもワクワクしますし、閉会式は切なくなります。
最近ダメダメですが日本選手団の衣裳はもちろん、開催国のメダルプレゼンター横女子の民族衣裳や表彰台のデザインにも興味があります。チャンネルはやっぱりNHK。騒がしくなく種目一応平等でいいです。けっこう地味なのも好きですから。真夜中の試合なら寝ないでとにかくなりふりかまわずニッポンを応援してきました。
それが、どうですか〜今度の北京。
確かに中国の良くない所はわかります。わかりますが、チベットとオリンピック、政治と競技は別じゃありませんか。ミュンヘンではパレスチナゲリラによって選手が襲われ、モスクワ、ロサンゼルスではボイコット。政治のせいで競技に参加できなかった選手がどのくらいいたことか。レスリングの高田選手が涙で訴えてた姿がいまも目に浮かびます。瀬古だってメダル取れたでしょうし、柔道の山下だって金確実って言われてたんですから。
世界中の選手が4年間この日のこの何分間のために練習してきたこともチベット支援の人達はチラっと考えていただいて、あたたかくオリンピックの競技を応援するわけにゃいかんのかねぇ。
期間中だけ分けていきましょうよ。

東京と札幌のオリンピック切手。ジャンプが足そろってる。
デザインもステキですなあ
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2008年03月24日

スポーツはカッコよく

とにかくスポーツを観るのが好きなんです。生もテレビもどっちも好き。ジャンルは問いません。けっこう陸上の国体とか教育テレビでやってるのまで観ちゃう。日本のプロ野球はあまり観ないかも。なんでだろう、うるさいからかな、すみません。相撲は中でも大好き。地元蒲郡に横綱「玉の海」がいたせいか子供の時からよく観てました。国技館もいったなあ…昔は…。
それなのにど〜ですか、昨日の朝青龍。あのガッツポーズ、カッコ悪かったです。敗れた相手を尊敬するのが武道。相撲道。そこがカッコいいとこじゃないの〜。
わたくしの知ってる限り一番カッコいいのが、東京オリンピックの柔道無差別級で日本を破り金メダルを取ったアントン・ヘーシンクです。無差別級こそ柔道の世界チャンピオン、日本は威信をかけて立ち向かったんですが、けさ固めで一本取られ敗れました。日本中があまりの事に凍りつき、会場の日本武道館は信じられないものを見たような静けさに包まれたそうです。
そして、この歴史的快挙に歓喜したオランダの柔道関係者が畳の上のヘーシンクにハグしようと駆け寄った瞬間、彼は右手を上げて来るなと制止しました。その真剣な顔。勝負に勝った、金メダルを取った喜びなどどこにもありません。畳の上が神聖な場所であり、敗れたものへの礼儀こそが武道だからです。
テレビでこの場面を(当時じゃないですよ当時じゃあ)観た時、鳥肌が立ちました。はしゃぐとこじゃないんですよ武道はね。
誰かこのシーンのビデオ朝青龍にあげてみたらどうでしょう。
まあヘーシンクもそのあと全日本でプロレスやんなきゃもっとカッコよかったんだけどね。けっこう弱かったし。
それとちょっと神田川さんテレビ写りすぎ。
毎日砂かぶりってどうよ。
6時前っていえば晩御飯前の忙しい時じゃないの〜。
タグ:玉の海
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2008年03月21日

ちょっと待って〜それしかないの〜

中目黒の目黒川沿いに上目六さくらショッピングセンターという築50年の民家を改装したお店があるんです。目黒川は桜の名所でしてまさしくこれからは、お花見場所としてもバッチグーなんです。ですが、8月で閉店するそうでして残念です。建築的に問題があるかもしれませんが、なんとかならんもんかね。ここに限らず昭和残しましょう。テーマパークではなくってですよ。
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と言ってたら60年の歴史がある麻布十番温泉も今月一杯で廃業だって言うじゃ、あ〜りませんか(これも古いですが?)。
こちらは施設老朽化が理由だそうで、いたしかたない部分もあるんでしょうが古いもの好きにとってはやりきれない話ですわ。
古い家具が好きな若い人もけっこう増えてきてると思うし、エセ古屋っぽい店もけっこうあります。だけど、やっぱりエセはエセ。外側から純粋に面白い古いヤツ残しましょうよ。
その境界線て築40〜50年以上かと最近思っております。


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2008年03月05日

2月っていじめられっこでした

あっという間に3月になってしまった。今年はうるう年で2月が29日まであったんですがいつの間に3月。いつもより1日多いんですが…ちょっとまって、よく考えてみると2月だけ通常28日っておかしくないですかい?定期だって1カ月単位だから、仮に2月6日に買うと3月5日までとなって通常の月より2〜3日使える日にちが少ないんですよ。おかしいですよね。月給の人はいいけど日給の人は収入が少なくなっちゃうよ。ちょっと1月と3月から1日ずつもらってくればみんな30日になるんじゃないの!…と思って調べたらわかりましたよ。
そもそも3月始まりの暦で2月が最後だったんだそうですわ。かの有名なシーザー(ブルータスお前もか、のお方)が3月から順に各月の日数を31日と30日と交互に定め、最後の2月は29日と決めたわけです。(うるう年が30日)ちゃんと仕事もしてるじゃないですか、シーザー!それをですよ、その後の皇帝アウグストゥスが自分の誕生月の8月が30日しかないのが気にくわなくって2月から1日奪って8月を31日としたために、2月は悲しくも28日になってしまったというわけです。すっごいワガママ。それから2000年以上ず〜っと肩身が狭く28日。たまに29。まあおかげで夏休みが1日長くなってるといういいこともあるんですがね。

写真は冬の間事務所でお世話になってるガスストーブ。1974年製。34年ものです。このシンプルなデザインがいいんですよ。古い昭和のものっていいわ〜。けっこうあったかくって、短くも寒い2月大助かりでした。

ガスストーブ
ガスストーブ

全く関係ないですが昨日晩ご飯食べたお店での事。後ろのお客が「あいつ瞬間湯沸かし器だからなあ〜」って言ってました。すぐ怒るという意味ですが これも冬のへっぽこフレーズですなあ
タグ:シーザー
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2008年03月02日

青いベンチにシュン。

横浜の日本新聞博物館で企画展示されている近藤日出造展に行ってまいりましたよ。新聞の風刺漫画を描かれていた方だそうですが、画材が墨と筆でした。原画に鉛筆の下書き線なども発見できず、こんな風に似顔絵を墨と筆で描く人なんて今いるんかな〜と思いながら見学しました。が、その展示もさることながら会場の新聞博物館の建物が昭和4年建造の旧横浜商工会館を再利用した建物でしてなかなかステキでしたよ。横浜には古い建造物を大切に残そうという町ぐるみの姿勢があり、とても嬉しくなりますねぇ〜。

外観 ・階段・貴賓室
外観階段貴賓室

青ベンチ
ベンチ

そこへいくと悲しくなるのが最近取り替えられたコレですわ。ワタクシが毎日乗ってる東急線の駅のベンチ。はぁ〜いやになっちやうですよ。見るのもヤ。一週間くらい前までは木の長〜いベンチがあって駅のムードと合ってたんですよ。そりゃ、たまには酔っぱらいが寝そべってましたよ。いいじゃないよそのくらい。百歩譲ってなぜこんな色に変えなきゃいけないの。どうしていきなり青。美意識のかけらもなくって…もぅ〜ヤ。確かに古いもの残す基準として、いや理由としてですがお金がかかっている立派な建物だからという面はあると思いますがね。巷の駅のベンチも残そうよ。そしてそれよりなにより美意識ですよ。機能より前に美意識!もぉ〜毎日青い椅子見るかと思うと本当にヤ。

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2008年02月27日

蔵王といえば…前略なんスから

先週末、山形蔵王温泉にスキーしに行ってきました。いや〜面白かったです。ですが、旅行の話はさておき、蔵王といえば私の大好きな懐かしのTVドラマ「前略おふくろ様」の主人公サブちゃん(ショーケン)の、おふくろ様(田中絹代)が働いている故郷のイメージが強いんです。田中絹代は蔵王のロッジの食堂で働いているんですが物忘れがだんだんひどくなってきて周りから疎まれています。サブちゃんは東京深川の料亭で板前修行していて、早く一人前になっておふくろ様といっしょに暮らしたいと願っています。物語は蔵王のおふくろ様へ送る手紙で始まりそして終わります。実際にTVでは蔵王の風景はちょこっとしかでてこないのですがとても印象深くて、私にとって蔵王=前略=田中絹代みたいな感じでした。その当時から30年たって初めて訪れる蔵王。着いてみればそんな余韻に浸ることもなくスキー&温泉三昧だったのですが…ですが旅行の話はさておきですよ。とにかく黙って前略のDVD借りて観てください。ものすんごくいいから!井上尭之の音楽、滝田ゆうのイラストで始まるオープニングでもうウルウルきちゃいます。いまDVDとかで見るとちょっとセットとかはセットっぽく見えちゃうんですが、そんなこたはおかまいなし、なんといっても倉本聡の脚本、そして俳優たちの演技がとにかくすんばらしいんです。拝啓○○なんてかすんじゃいます。桃井かおりの海ちゃんもいいし、室田日出男の半妻さんもいいんだよねぇ。

左=滝田ゆう画 半妻さんと利夫さん 右=蔵王温泉街
滝田ゆう画 半妻さんととしおさん蔵王の温泉街
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2008年02月21日

昭和の建物がいいんです

故郷の愛知県蒲郡というところに蒲郡プリンスホテルという和洋折衷のなんとも魅力的な建物があります。昭和9年に建てられた蒲郡ホテルが前身で子供のころには父親に連れられてよく遊びにいったもんです。現在のプリンスにはないんですが、外国の映画に出てくるような手動式のエレベーターが付いていて、ちゃんと階に止まるのに微妙な調節が必要でそれがまた面白かったんです。古い建物が好きになったのは、子供のころの蒲郡ホテルの影響があるからかも。今住んでるところも築67年というかなりの強者です。だからといって古ければいいわけではなくって古民家や古民具には全く興味がないんです。やはり昭和なんですね。昭和40年ころまでの大量生産する前の家や家具はひとつひとつデザインが違って職人の気持ちが伝わってきます。文化住宅のように日本家屋に洋間が一つ付いてたら最高ですね。たとえ変でも面白くたまらなく好きです。どうして最近のインテリアや家のデザイナーはスッキリが好きなんでしょうか。なんでもかんでもクッキリスッキリ。打ちっ放しだの例のアフターの家なんてまるっきり興味がないんですなぁ。ここ5年くらいで貴重な昭和の建物がどんどん壊されているようです。愛知県に行かれる昭和大好き人は蒲プリにぜひ!あっ華麗なる一族のロケも行われたようでして…そっちファンもぜひ!

エントランス      外観
ロビー外観
タグ:蒲郡
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2008年02月13日

ガーターって…

ブログおはつです。よろしくお願いいたします。まず最初にgutter=ガーターっていう名称なのですが、よく言われるんですがものすごくボーリングが好きっていうことでもないのです。なんていいますか…はずれたもの、敗れたもの、ずれたもの、格好良くいうとアウトロー的なものに魅力を感じてるんです。それで独立してデザイン事務所を起こした時、名称の候補になってました。友達に相談してもふざけてばっかりでまともな答えが返ってきやしない。「ミズモリアド」はどうですか?(両手使って絵書くのかっ)とか「お世話になってます」って文章になってるって新しくないですか?(電話に出て、お世話になってますお世話になってますですって言うのかよ)とかね。ヤレヤレ…結局時間がなくなって名前がそのまま事務所名という選挙事務所のような名前になって今日にいたってます。ふ〜 で、HP作る時に復活してHP名になりブログ名になりました。デザインや演劇、映画、はたまた巷で起こってる中でも大通りより路地な、ガーターなことつづります。
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