2017年04月28日

ダイタイタイトルで決まる

ロゴとタイトルっておんなじように思われがちですが、取り組み方が違います。ロゴは広い解釈を持たせ、汎用性を常に考えなくてはいけませんが、タイトルは、例えばお芝居のチラシのタイトルを作る場合なんかは、中身と直結するモノが理想です。つまり内容をよく理解してから取り組まなくてはなりません。チラシを作る時には、まだ稽古が始まっていないので中身の理解といっても想像しかできませんが…
タイトルを作る仕事の流れは、ほとんどの場合台本を読んでチラシのメインビジュアルの方向を決めてからとりかかります。(例外で商業系の演劇の場合は宣伝が先行して動くので、メインビジュアルがきまる前にタイトルだけ先に作ります。)そして、決めたメインビジュアルに入れるタイトルはとても重要。タイトルデザインが良くないとどんなにビジュアルが素敵でも台無しです。
ところで台無しの台って何が乗る台なんでしょうか? 突然こういうことって気になりますね…台が無いって面白い言葉です。「校長先生の挨拶、今日台無しかよっ」と言っても校長が地面で喋るってことじゃないですし…台が無いというのと、台無しって意味が違うし…それました…だいぶん…調べました。仏像が乗る台座のことですって。台座大事なんですねぇ。
タイトルに戻ります。メインビジュアルを考えながら入れる場所をふまえ、まず手で描きます。それをスキャンしてトレースして直していく場合が多いです。出来上がったらメインビジュアルと合わせるわけですが、行けそうと思って書いても全然違ってることも多く、いけると信じた自分に幻滅しながら何回もやり直します。もちろんパソコンや巷には大量の書体があります。ですが、やり直しを繰り返し試行錯誤して作った文字には敵わないと勝手に思っています。
最近の仕事から
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これは書体じゃないの?って感じですが、実は既成の書体を参考に一から書いています。
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他人の目と洗い屋稼業は既成の書体を下に敷いて、上からなぞりました。以前そんなのを見たことがありやってみたかったのと、連続公演なので同じ書体で二公演の繋がりを出したかったのであえて同じ表現に。
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請願は迷ったあげく、フリーハンドで書いて下のクシャクシャを足しました。
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商業演劇系のタイトル。他のタイトルと取り組み方は同じですが、先行してタイトルだけ出るので単体で絵になり、お芝居のシンボルになるように考えています。
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大体タイトルが決まればチラシは80%完成です。…じゃないかな?
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2017年03月31日

お彼岸に古い建物をめでる

お彼岸に三河の蒲郡に帰郷しました。母の様子見と20年も前に亡くなった父の墓参り。家のお寺は蒲郡の西はずれ、形原の補陀寺です。いつも頼んでいるおっさん(実家のほうではお坊さんのことをこう呼ぶ。おが高い音)がそこのご住職。行事としては、お経をあげてもらって仏壇用の小さな卒塔婆をいただくのですが、やはりお彼岸、混んでます。寺に来た檀家さん全員の卒塔婆をその場で書いて、おっさんの前に順番に並べ、呼ばれた檀家さんはお経を背中で聞きながら御焼香という流れ。1檀家1〜2分なんで書記二人は大忙しのフル稼働。書いてます書いてます、新人は字も一気にうまくなりますね。いままでは兄貴にまかせっきりでお彼岸のお寺にきたのも初めてだったので、何もかもが興味深く面白いです。なぜか寅さんがご住職をやってた回があったなと思い出しました。柴又のみなさんが地方のお寺に行くと、袈裟を着てご住職のお手伝いをしている寅さんに会い、誰もが気がつかずにビックリする。そのお約束がたまらない…そんな事考えてニヤニヤしてる間に順番がきました。そこからお墓へ。父のお墓はお寺の近所なんですが、もともと誰の土地でもなかった場所をみんなで分けた墓地。東京では考えられないアバウトさです。

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蒲郡近辺で古い建物探訪を二つしました。安心と発見を古い建物に見いだしてはほっとしています。その一つ目は蒲郡のパラっとした中心街にある『伊藤珈琲店』。大正時代からある古民家をカフェにしたもの。中学生の頃にはもうありました。聞けば50年近くなるというから本物です。ここは椅子がゆったりしてるのがいい。珈琲には三河地方当たり前のおつまみ付。小粒のアラレでした。地元の喫茶店に久しぶりに入ると「そーだった、そーだった」という感じになります。で、大体は珈琲が先になくなりアラレが余ります。
そして、もう一つの古屋は『たまりや料理店』。ここはぜひ訪れたかった場所でした。蒲郡から20キロほど名古屋寄りの一色にあります。蒲郡の隣が上野介で有名な吉良、その隣町です。ご主人の石崎さんとは何年か前にブログで知り合い、その後FBでお互いの動向を確認しあうようになったんですが面識はありませんでした。電話をすると偶々混んでいてご飯は食べられないけど、お茶で良かったらと─。料理店でお茶になりましたが、こんな時でもないと伺えないので卒塔婆だけ家に置いて兄貴の車で出かけました。
一色までは一本道の国道なんですが、ナビを頼りに国道を離れると何にもない、心配になるくらい本当に何もない。大丈夫かなっと各々調べはじめたら、あばら屋が見えました。その軒先にぶら下がっている黒い小さな看板の姿をネットで見ていなければ発見不可能だったかも。

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「こりゃあわからんぞ〜教えてもらえんかったら絶対こーへん」「ひとりじゃこれんで」と口々に言いながら中に入ります。そこは古いボロいモノ好きにはたまらない場所でした。100年以上経つたまり醤油の蔵を改造した、地元の魚介と野菜の料理専門のレストラン。そこには無造作にアート作品が飾られ、料理の本を集めた図書室が併設されています。ステキな空間でした。珈琲とケーキをいただきましたが、料理も間違いないことがわかります。いつになるかわからないけど、ご飯を食べにまた来よう。そちら方面へいかれたらぜひ!田舎にも文化は根付いています。
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2017年03月01日

アラララ、ベイティ

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アカデミー賞授賞式で作品賞を間違えるハプニングがありました。
『俺たちに明日はない』コンビのフェイ・ダナウェイとウォーレン・ベイティは本当にお気の毒。ボニー&クライドで蜂の巣にされて以来のショックかも。映画の二人は格好よかったけど、兄貴役のジーン・ハックマンが抜群でした。彼はこの時37歳。30歳過ぎてから俳優を目指したから遅咲きですね。横道それましたベイティの話。ベイティはシャーリー・マクレーンのメイテイではなく、シャテイでもなくジツテイ…というか実の弟なわけですが…二人似てないですよね、名前も違うから言われないとわからない…で、この名前の読み、ベイティだったんですね。ずっとビューティかと思ってました。中学の時に雑誌スクリーンで見てからずっと間違えてました。ベイティだったなんて。
それで調べてみたんですが『俺たちに明日はない』の時はビーティ。『天国からきたチャンピオン』の時もビーティ。デビューの『草原の輝き』の時もビーティ。最初っからビューティではなかった。ビューティビューティ〜は全く間違ってましたわ…思い込み。「ウォーレン・ビューティよかったよね〜」とか言ってたかと思うとお恥ずかしい…
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いつからビがべになったんだろう。まぁこういう翻訳の間違いや変更はよくありますね。
極めつけは『タクシードライバー』右が兄貴が買ってきたパンフ、左がオレの。オレのはマーチン・スコシ−ジで兄貴のがアララララ、マーチン・スコルセーセ。スコルセーセ? セーセって? 本当はみなさん御存知、スコセッシ。調べてから刷ろうよ。名前の読みを音で聴いてから刷ろうよ。それにしてもスコルセーセはないわ。と言いながらもこのパンフお宝です。
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2017年02月16日

ロゴがゴロゴロ

ロゴを作ることがたまにあります。オリジナルで文字を作るという点ではお芝居のタイトルなんかも同じですが、タイトルとロゴはちょっと違います。タイトルの場合はお芝居のイメージ1点集中ですが、ロゴの場合はその後の汎用性やリュートラルな見え方も考えています。
最近の仕事から…。会社勤め時代の同僚が女主人となってオープンする京町屋ゲストハウス『月と』。彼女にイメージをもらいブラッシュアップしました。和洋古今どれにも合い、京都ならではの品と面白さが出ればと考えました。店の看板や印刷物になるのでドキドキです。
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『うたよろ』は20歳位の頃からの知り合いの女優さん中心のLIVEグループ。ロゴを作ったのはちょっと前ですが来月久しぶりにやるようです。若い頃の繋がりの濃さっていうのは何年経っても変わらないですね。応援してます。
今年旗揚げする演劇工房『N・Y企画』は昴出身の仲野さんと山中さんが中心になって立ち上げた団体でアルファベットを擬人化しました。擬人化は割と好きな手法です。
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擬人化でいうと、ずいぶん前のものですが、『A.T.LABO』は俳優養成所。あうんがお芝居の原点のような気もするので取り入れました。擬人化の変態型とも言えるのが演劇カンパニーの『ハムトンクス』。公演回数が増えるのを、指で数えて表現する楽しいロゴ。気に入ってるので両指で数えられる10回までやってほしいです。
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同じく演劇カンパニーで『くまでん舎』というのもやりました。カンパニー名が決まった状態で依頼されたのですが、くま でんしゃ(電車)にいきそうになるのをグッとこらえて、くまで んしゃにしました。
劇場の旗というのもあります。
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『恵比寿エコー劇場』
行く度に見ることができるロゴは嬉しいかぎりなんですが、もうちょいこうしたらよかったかな〜とくぐる度にいつも少しクヨクヨします。基本ドウダ!っていうよりクヨクヨだな。みなさんロゴの発注もお待ちしております。
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2017年02月02日

蔦屋と兄貴

1月も終わりにさしかかった頃。実家のある愛知県の蒲郡から、兄貴がお芝居観劇がてら遊びにやってきました。年に一、二回は観劇旅行にくるんですが、オレがやってるものには全く興味がなく、お目当てはテレビで観ているカワイイ女優さんを生で観る、この一点。興味がないならともかく舞台を観るのは好きなんで、「一回くらい、オレの関わったものみたらどうなの?」とたまりかねて言ったのですが…「ほだね〜」というだけのそっけない返事。そんでも東京にいるのに1人で行かせるのもなんなんで一緒に行きました。流行りのものや大劇場ものなんてこういう機会でもないと観ないから、こちらも見聞が広がっていいんですけどね…。観たのは『わたしは真悟』。そう高畑充希ちゃん目当て。お芝居はというと、原作の漫画が30年以上前のものなのでアングラな匂いがあり全体のトーンは面白かったです。ただピークがモヤモヤしたのでこちらもモヤモヤ。原作を読んでないのでわかりませんが、ピークカタルシスがほしかったです。再会がもっとドラマチックじゃないと…ねぇ…難しいもんです。出演者では成河さんがよかった。
それから気になったのは、顔横マイクのエコーが効きすぎてたこと。自分の席からの距離と出演者の位置とのギャップを感じました。歌はいいんですが台詞の時は増幅程度にしてほしい。やっぱりマイクなしの舞台がいいなぁ。

お土産はやっぱりふせん。
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芝居の後、東京ならではのとこ行こうということで二子玉川の蔦屋家電に行きました。
着くと兄貴は「ふーん知っとる知っとるテレビで見たわ」と最初は興味ありげグルグルしてましたが、そのうち疲れてきて「なんだぁまぁどえらい混んどって座るとこがあらへん」「コーヒーも並んどるでやめまい」と言い、出口を探して歩きだしたのですが、売り場の店員さんを捕まえてなにか聞いてます。
「ゴミ箱ってどっかにある?」何かカバンの中にあるゴミを捨てたいようなんです。そこは天下の蔦屋の店員さん素晴らしい御対応。「こちらでお捨ていたします」「え〜ここのもんじゃなくていいのかん?」店員さんちょっと身構えて「…ど、どのような?」「パンフっつうかチラシみたいな…まぁ紙だわ」
「かまいません」で取り出したのが『わたしは真悟』でもらった厚さ2センチくらいの、そうお芝居のチラシの束です。
「劇場で捨てりゃあよかった。ごめんね〜」と言って渡すと
「あ〜軽くなった、ほんじゃあどっかいこまい」と満足げ。
芝居でもらったチラシの束を蔦屋家電で捨てる兄貴、恐るべし。
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2017年01月19日

どどどんと、ど〜んと焼けました

先日、多摩川河川敷にどんど焼きに行ってきました。どんど焼きは大判焼きとかちゃんちゃん焼きの仲間ではなく、お正月の門松やお飾りなんかを燃やしてその年の無病息災を祈る儀式です。この「どんど」って言葉、所によって呼び方が微妙に違ってまして、「とんど」だったり、「どんと」だったり、「どんどん」だったり…どんどん読み方が増えるばかり…もう「と」でも「ど」でもどっちでもいいよと思っていたら、微妙どころか「左義長」なんて呼ぶ地方もあるし、調べたら富山では「おんづろこんづろ」ですって。まぁ、とどのつまり、お飾りを燃やしてもらうありがたい儀式ってこってす。

昔はこの風習を知らなくて、お飾りを取り外したあとゴミ袋に入れるわけにもいかず始末に困ってたんですが、多摩川のどんど焼きを見つけてここ何年か持っていってます。最近は火は危ないという事でやらなくなったり、高さを低くする所が多いらしいんですが、そこはだだっ広い多摩川。デカいです。高いです。
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燃やす前は今日は風がないなっと思ってましたが浅はか。さすが河川敷。
火を点けたらあっと言う間。煙が渦巻いたかと思ったら、ものすごい勢いで火の手が上がり東風に乗って西側に一気に燃え広がります。
「おぉ〜」という歓声が上がったのも数秒、「危ない!危ない!」「下がって下がってぇ〜!」と切羽詰まった声に変わりました。
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西側が正面ということもあり、火の向かう方向が一番の密集地。スゴイ勢いで火の手が迫ります。どんどタワーの前に作られた竹の鳥居も跡形もなく燃えてなくなり、西側にいた百人あまりが一斉に後ずさりして走り出しました。こちらは南側に陣取ってたので大丈夫でしたが、火がまわる間はわずか二三分。大火事の怖さがわかるには十分すぎる時間でした。前述の富山の「おんづろこんづろ」は燃え上がる炎が鶴の飛び立つ姿に見え、それを「おおづる、こづる」と呼んだのがなまって「おんづろこんづろ」になったようですが、そんな余裕はなかったなぁ。

ここまで焼けました。
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2017年01月06日

明けました。サボリません。

あけましておめでとうございます。
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今年の年賀状案はスグ決まりました。鳩サブレーの鳩を冒険に行かせようと考えたんです。早速サブレーを買いに、二子玉の高島屋に入ってる豊嶋屋さんに行きました。店頭にあるのは箱ものばっかりでしたが、試しに「ひとつでも買えますか?」と聞いてみたら下の方から出してくれましたよ。聞いてみるもんです。撮影して鳩の尾を部品に足を作ったんですが能力ないのでこの程度…遊びなのでよし。アイデアとしては、11年前の犬年の時作った西郷さんの犬案に近いです。自由にというか冒険のススメですね。

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う〜ん西郷犬案いま見るとけっこういい。上野で撮影してバックの森を消し、犬を放ちました。(当時のオレにしてはけっこううまく出来てるからNさんに手伝ってもらったかも。)来年の大河の年に使いたかったですわ〜。これ宛名面では犬がルンルンしてるんです。
で、今年です。鳩に足くっつけて、ふと、待てよ鳩サボレーってどうだろう?と安直に考えてロゴ真似て作りました。すみません。サボタージュなのか冒険なのかわからなくなっちゃってますね。かえって自分っぽいかな…冒険のススメです。ススメといてひととおり完成したら、休憩でオヤツしちゃいました……スマン……美味しかった、けっこうボリュームありますね。ちなみに豊嶋屋さんには鳩サブローというキャラクターがいて鳩三郎というグッズも各種売ってます。鎌倉行ったらぜひ! さてさて鳩サボレー的冒険。どこまで行けるかわかりませんが、今年はいままでやってなかった事に挑戦したいですね。サボラズ、三日鳩サボレーにならず!意味不明。
これは事務所のドアにつけたお飾り。桃のパンパン感が気に入ってます。
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どうぞ今年もよろしくお願いいたします。
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2016年11月01日

文字の魅力に怖れおののく

テアトル・エコーの沖洵一郎さんを中心としたチームの公演『幽霊やしき』のチラシを作りました。そのチラシの打ち合わせの時のこと。このチームのチラシにはいつも同じイラストレーターに頼んでいます。今回も当然イラストのつもりでそのイラストレーターにスケジュール確認して待ってました。打合せが始まると企画したT子さんがすまなそうに言うんです。
「今回イラストじゃなくしたいんです」
「写真ですか?」
「いえ…それが…沖さんが文字でいきたいと言ってるんです」
「……文字って?…それはタイトルってことですか」
「いえ…中身というか内容というか…」
「…キャッチコピーですか」
「そうですそうです…キャッチコピーをドーンと」
「……例えば…どんな言葉なんですかねぇ」
「もう決めちゃってて…。」
「どんな?」
え〜「この世もあの世も大好きさ」…………です。……ですって。

芝居のタイトルは『幽霊やしき』
あまりの変化球に時間が止まりました。
こ の 世 も あ の 世 も 大 好 き さ
言葉がグルグルします。

仕上がり創造図を思い描くのと、それがいいのか大丈夫なのかを飲み込むのに時間がかかりました。長い長い沈黙……そして哲学的な何かが降りてきました。いい!面白い!スケールがでかい!でかすぎる 大好きさって…敵無しだ…「いいんじゃないですかね」ほっとされた様子。

タイトルがあり、内容に近いビジュアルがあり、作家、演出家、出演者の名前があり、日程があり、場所がある。この既成概念をぶち壊す、キャッチドーン案。ビックリしましたが、こういうとらわれないアイデアを忘れてました。やられました。で、どうせなら沖さんに書いてもらいましょうよ ということになり書いていただいたのがコレ

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30〜40個書いてもらったかも。ありがとうございました。
日時も場所も出演者もな〜んも書いてない。必要なことは裏にまとめた表紙。
文字に魅力があれば怖いものなしです。沖さんの字いいですね。
出来上がったチラシは大好きな佐野繁次郎の世界に似てました。

その佐野繁次郎の作品少し、婦人画報もすごくいいですね。
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2016年10月30日

尾山台は北口へ

床屋さんて歯医者と同じでなかなか変えるのに勇気がいります。引っ越してもそう。髪の毛が少なくなってくると、なおさらです。たった1人の理解者くらいの感じ。それでってわけじゃないんですが、床屋さんは昔住んでいた尾山台に行っています。尾山台は事務所のある九品仏の隣駅。
もう1年半くらい前になりますが、いつものように少ない髪の毛をなるべくボリューム出るようにお願いします と無理を承知で頼んでやってもらってたら、肩越しに「ホームページなんかも…やりますか?」と商店街のホームページのことを相談されました。いつも仕事のこととか話しているのでグラフィックデザイナーってことはご存知。聞けば現行のホームページはすごく前に作ったもので使いづらく変えたいという意見があってってことでした。尾山台の商店街というと南口の『ハッピーロード』が有名ですが、北口にも等々力通り周辺に80店もの商店街がありまして、そっちは『ふぉ〜ゆ〜尾山台』といいます。そっちです。最初ふぉ〜ゆ〜ってどうなの〜って思いましたがジャニーズのグループにあるんですって。四人組で名前に全員ゆうの字が入ってる。で『ふぉ〜ゆ〜』…四人のゆうちゃんでふぉ〜ゆ〜…しょせん名前なんてそんなもんです。お互い頑張りましょう!
それで、知ってる商店街ですし…ぜひ…ぜひ…なんてなりまして…それからコンペなんかがありまして…モロモロあって遅れまして…遅れたことで年度が変わりまして…オレはディレクションと進行と頼まれたお店の写真撮影。HPデザインはSさん、コピーはTさん。スタッフと商店街の人達の頑張りがありまして…ましてまして…やっと出来上がりました。11月1日から変わります。

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検索してみてください。
ふぉ〜ゆ〜
尾山台ホームページ
http://oyamadai.net/
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2016年10月25日

シマトラさんを知る

シマトラさん、島田虎之介という漫画家のことは全く知りませんでした。『ダニー・ボーイズ』という舞台のチラシをやることになり、その原作が島田虎之介さんの『ダニー・ボーイ』だったんです。

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漫画が原作か、と軽く思ってたんですが、読んでみると面白い面白い。漫画という範疇で到底くくれない文学性がありました。一度読んだだけでは全部理解できなくて、絵は違いますが高野文子さんを読んだ時に近い心地よいわかりにくさ。絵は杉浦茂やつげさんの感じもあるし、コマ割は凝っていて映画を観ている様…。それで、出されてる本を片っ端から読みました。どれも良かったんですが、中でも『東京命日』が好みでした。

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映像好きはぜひ!『トロイメライ』は手塚治虫賞受賞作。カバーデザインも素敵です。この二冊のデザインは南伸坊さん。おにぎりの絵を描いておにぎりみたいな顔のイメージしかなかったんですがただ者じゃないですね。
島田虎之介(シマトラ)さんとはパンフレットの打合せで会いました。その前に、まず島田虎之介って名前はなんなんだろう と思って彼のブログをのぞきにいったらトップ画面に猫二匹。おぉ〜シマ(縞)とトラ(虎)かぁと早合点。お会いした時に得意げにシマネコとトラネコだからだったんですねぇ〜と聞くと「違います」の一言。いや「猫は飼ってますけど違います」の二言。というかダメ押し。それでもしつこく聞いてみると、なんと大菩薩峠に登場する剣豪の名前からとったとのことでした。(実在した剣客だそうですが)仲代さん主演の岡本喜八版で言えば三船さんの役。漫画を何冊か読めばわかりますが映画の知識も半端ないです。
39歳でデビュー。そこから16年の間に5作。寡作です。ですが、それだけ映画、音楽、本、絵画、漫画…なんやかんや好きなものが詰まって詰まって詰まって、考えぬいて生み出した作品。面白いです。
posted by gutter at 16:22| Comment(0) | 日記